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美容皮膚医学BEAUTY 第41号(Vol.5 No.4, 2022) |
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A4変型判/96頁
定価4,400円(本体4,000円+税10%) ISBNコード:978-4-287-91041-2
全ページカラー印刷
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特集●スキンケア ―攻めのケア,守りのケアを考える―
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企画編集/菊地克子
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健康な皮膚を保つために日常的に行うスキンケアのうち,基本の3つのケア(①皮膚を清潔にする,②皮膚の乾燥を防ぐ,③紫外線傷害から皮膚を守る)は,健常皮膚だけでなく,疾患皮膚や美容的施術を行った後の皮膚でも行うべきもので,皮膚科や美容皮膚科の診療の一環として,そのさじ加減を皮膚科医は知っておいたほうがよい.①には洗浄料,②には保湿剤,③にはサンスクリーン剤が用いられる.皮膚に害を与えずに目的の効果を得るためには,それぞれのスキンケア製剤を適切に使う必要がある.洗浄剤の過度な使用や不適切な使用は,刺激や乾燥を惹起する可能性があり,皮膚を清潔にするケアが,最も難しいと思う.アトピー性皮膚炎などの「敏感肌向け」や「ニキビ肌向け」「年齢肌向け」など,皮膚の特性に合わせた製剤もあり,スキンケアで皮膚を“守る”ためには個々の皮膚状態により押さえておきたいポイントがあるように思う.尋常性ざ瘡に対して抗面皰薬を継続するための保湿のケアなども守りのケアと位置づけられる.ケミカルピーリングやレーザー,光治療などいわば攻めの美容皮膚科的施術を行う際には施術の成功のために適切な皮膚ケアを行う必要があり,これも代表的な守りのケアである.
基本の3つのスキンケアに加えて,シミやシワに対する美白化粧品や抗シワ化粧品,頭髪や頭皮ケア製品など健康で美しい皮膚を求める消費者ニーズに合わせてさまざまなケア製品が存在する.疾患の治療には当たらない,いわば“攻め”のケアに相当するものと考えられる.用いる製剤は化粧品に属するものや医薬部外品(薬用化粧品)に属するものになるかと思われる.皮膚刺激性の少ないメイクアップ化粧品を用いて患部をカモフラージュするなどは,患者のQOL向上のために有用な付加的なケアといえよう.
皮膚局所のケアにとどまらず,衣類や生活習慣など皮膚を取り巻く環境の改善や,サプリメントなど経口剤や食品を取り入れたより積極的な対策をスキンケアとして含めてもよいかもしれないなどとも考える.
基本的な守りのケアを知らずにいれば,皮膚科・美容皮膚科診療はなりたたず,付加的な攻めのケアを知っているほど皮膚科・美容皮膚科診療での武器が増える.本特集号では,皮膚科や美容皮膚科を受診するさまざまな皮膚状態の患者を対象として,基本的な守りのケアはどうすべきか,付加的・治療的な攻めのケアにはどのようなものがあるかをスペシャリストの先生から伝授していただく.
菊地克子 (医療法人社団 廣仁会 仙台たいはく皮膚科クリニック 院長)
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1.スキンケア製品―洗浄剤・保湿剤・サンスクリーン剤―/村上有美
2.頭髪のケア/伊藤泰介
3.尋常性ざ瘡患者のスキンケア/木村有太子
4.酒さ・赤ら顔患者のスキンケア/大森遼子
5.肝斑患者のスキンケア/小林美和
6.光老化皮膚(シミ・シワ)のスキンケア/菊地克子
7.美容的施術前後のスキンケア/上中智香子
8.あざや白斑患者のスキンケア/山本晴代
9.がん患者のスキンケア/藤間勝子
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