HOME雑誌循環器ナーシング > Heart12年11月号
HEART 12年10月号
Heart 2012年11月号 SOLD OUT

2012年10月15日発売
A4変型判
価格:本体 2,000円+税
ISBNコード:978-4-287-86015-1
全ページカラー印刷

特集循環器ナースの押さえドコロ!
   心不全の治療とケア【慢性期編】

企画編集/眞茅みゆき
画像をクリックするとサンプルをPDFでご覧いただけます
目次[PDF 連載[PDF 特集[PDF 連載[PDF
 心不全患者の再入院率は依然として高く,再入院の予防対策は,心不全医療の大きな課題です。さらに高齢患者の増加は,治療の困難さやケアの負担を増大させ,心不全医療の新たな問題となっています。再入院の予防には,患者の自己管理能力の向上や適切な支援体制の整備,加えて定期的なフォローアップが重要であり,臨床現場では,専門外来,心臓リハビリテーション,疾病管理プログラム,遠隔モニタリング,地域連携パスなど,さまざまな取り組みがなされています。このような取り組みの共通した特徴は,患者が抱える多様な問題を包括的にとらえながら,体系的かつ効率的な治療・ケアシステムとして運用していることです。このような流れのなか,以前にも増して,医師以外の医療専門職である看護師,薬剤師,理学療法士,作業療法士,栄養士,臨床心理士,社会福祉士,ケアマネージャーなどの専門性が重視され,協働して患者の問題に取り組むことの重要性がクローズアップされています。
 心不全の病態が複雑であることに加え,薬物治療,デバイス治療など治療法が多岐にわたるため,心不全ケアに携わる専門職には高度な知識が要求されます。また,心不全患者の医学的・心理的・社会的問題は,それぞれが影響し合いながら,複雑に絡み合っています。そのため,患者の視点に立ったケアの実施には,病態,治療,ケアの知識を統合させ,患者個々の問題を細やかにとらえていくことが必要です。
 今回の特集では2回にわたって,心不全の急性期と慢性期において,それぞれケアを行う際に求められる病態や治療の基本的知識を,心不全治療の専門家にわかりやすく解説していただきました。また,ケアの実際については,今年誕生した慢性心不全看護認定看護師をはじめ,日々心不全ケアに取り組む看護師の皆様に,ケアの理論的背景,ケアの実際について解説していただいています。とくに,心不全ケアに取り組み始めて間もない看護師や,自分の知識・技術を再確認したい方に読んでいただきたい内容となっています。
 心不全の治療,ケアは日々進歩しています。また,心不全ケアの課題も多く残されています。今回の特集が,新たなケアの課題に取り組むきっかけとなり,日本の心不全ケアの質の向上につながることを期待しています。
眞茅みゆき
(北里大学看護学部 看護システム学 准教授)
特集
【総論】
1.心不全の分類/眞茅みゆき
【各論】
1.慢性心不全の病態の理解/加藤雅彦
2.慢性心不全における薬物療法の実際と最新知見/岸 拓弥
3.慢性心不全患者に対するセルフケア支援の基本/加藤尚子
4.患者教育に困難を要する患者への支援の実際/仲村直子
5.慢性心不全患者に対する心理的支援の実際/久保美紀
6.慢性心不全患者に対する心臓リハビリテーションの実際/石井典子
7.心不全慢性期における多職種チームによる患者管理の実際/眞茅みゆき
8.重症心不全患者のケアの実際/堀 由美子
9.認知症を合併する心不全患者のケア/大津美香
10.心不全看護外来における看護の実際/仲村直子

連載
・読み取るチカラを伸ばします! エコトレ〜心エコー図 読み方トレーニング〜
第2回 急性心筋梗塞の合併症を知ろう! Part1/藤原昌平

・循環器ナースのための!ガイドライン読解塾〜ガイドラインを理解し,患者支援に活かす〜
第3回 高血圧治療ガイドライン/有田幹雄,鈴木幸子,水田真由美