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HEART 13年5月号
Heart 2013年6月号 SOLD OUT

2013年5月15日発売
A4変型判
価格:本体 2,000円+税
ISBNコード:978-4-287-86022-9
全ページカラー印刷

特集重要ポイントをしっかりおさえよう!
   カテーテル検査・治療の看護ケア

企画編集/島袋朋子
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 循環器疾患の検査・治療には,低侵襲である心臓カテーテルが欠かせないものになっています。そのため造影検査の種類も多く,虚血性心疾患の診断だけでなく,ASOをはじめとする末梢動脈疾患の診断のための造影検査,末梢血管インターベンションも行われています。インターベンションに使用されるデバイスも常に新しいものがでてきています。また不整脈の診断のための電気生理学的検査,アブレーション,ペースメーカの埋め込みなど,数えたらきりがないくらいの検査・治療・処置が行われています。
 循環器の医師は学会や研究会,ライブデモンストレーションに参加し,専門的な知識を深めていきます。看護師はというと,施設によってカテ室業務は病棟や外来,CCUなどと兼務で行っているところも多く,臨床工学技士や診療放射線技師に比べると,ローテーションなどでどうしてもカテ室に専従で勤務するということは難しくなっています。それでもカテ室において,看護師は重要な役割を担っています。とくに患者さんに関わることで,常に患者さんの安全面の考慮や,カテ中の異常の早期発見・対応,不安や苦痛の援助に取り組んでいます。
 昨年のHeartでは,循環器,とくにカテ室が苦手と感じる看護師に向けて,主に心臓カテーテルの検査・治療の実際について特集が組まれましたが,今回の特集では,心臓カテーテル検査・治療を受ける患者さんをイメージして,検査・治療を受ける準備から入院中〜退院までの間にどのような看護ケアが必要なのか,ということについてまとめました。
 本特集では「看護師はカテ前,カテ中,カテ後にどのようなケアを行うべきなのか」「どのような準備が必要なのか」といったことについて解説していただいています。また他のコメディカルの方々には,それぞれの立場から,「ここだけはちゃんとみてね」「ここに注意してね」というレクチャーをお願いいたしました。臨床検査技師さんには「何を注意しながら心電図をみればいいのか」,臨床工学技士さんには「急変時に登場することが多いDCやIABP,PCPSについて看護師に注意してほしいこと」,診療放射線技師さんには「造影をしたときにみる冠動脈のポイントや,被曝から身を守る知識,患者さんへのケア」について解説していただきました。また循環器の患者さんは内服薬が多いため,どのように薬剤管理をするべきなのか,しっかりと考える必要があります。私が勤務している病院では病棟に専任の薬剤師が常時おりますが,そうでない環境の施設ではまだまだ看護師が薬についても指導を行っている現状です。そこで薬のスペシャリストである薬剤師さんに服薬指導のポイントを教えていただいています。
 執筆にあたっては循環器領域での経験が豊富な先生方にお願いしました。本特集が,日々の業務における不安の解消など,皆さんの役に立つことがあればうれしいです。
島袋朋子
(湘南鎌倉総合病院 副看護部長・心臓センター管理者)
特集
1.カテーテル検査室の検査および治療/吉町文暢
2.カテーテル検査・治療前の看護ケア/齊藤清美
3.カテーテル検査・治療中の看護ケア/中村康雄
4.カテーテル検査・治療後の看護ケア/島袋朋子
5.緊急カテーテル検査・治療の看護ケア/木下博子
6.臨床検査技師からのレクチャー 看護師さんここをみて!/辻井正人
7.臨床工学技士からのレクチャー 看護師さんここに注意して!/平田和也
8.放射線技師からのレクチャー 看護師さんここに注意して!/坂野智一
9.薬剤師からのレクチャー カテーテル検査・治療の服薬管理/髙井宏幸
10.カテーテル室での工夫/山崎芳江

連載
・読み取るチカラを伸ばします! エコトレ〜心エコー図 読み方トレーニング〜
第9回 心エコーを心不全の病態評価に役立てよう! Part1/藤原昌平

・循環器ナースのための!ガイドライン読解塾〜ガイドラインを理解し,患者支援に活かす〜
第9回 急性心不全治療ガイドライン/山部さおり,前田靖子