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さあ始めよう!心電図 -これで心電図が読めるようになる-
国立病院機構東京医療センター 循環器内科 樅山幸彦 著
2013年12月9日発売
A5判/144頁
価格:4,500円+税
ISBNコード:978-4-287-11300-4
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心電図で困らないために,まずはここから第1歩
◎心電図の基礎から正常・異常所見までコンパクトに解説
◎外来や救急でよくある症例で,実際に診療している感覚で心電図がみられる!
◎心電図は苦手だけどいきなり分厚い本で勉強するのは大変…そんなあなたのために始めの1冊としてオススメ

【巻頭言】

 国立病院機構東京医療センターに赴任して7年となった.循環器内科には毎年2名の後期研修医が入る.循環器医を目指そうと意気込んで仕事をしている姿をみると,いつも嬉しく感じる.心電図は,多くの検査が普及した現在でも心臓病患者で最初に行われ,また研修医が最初に学ぶのが心電図である.しかし心電図を勉強しようと成書を買ったが,忙しい研修の合間には読み切れず断念することも多いのではないかと思う.自身の経験から,まずは薄い本を1冊読み,最低限の診断基準を覚え,日々の診療で実際の心電図をみるのが良い方法であると思う.筆者は,この本が心電図を学びたいと思う研修医が日々の研修の中で手早く診断基準を覚え,実際の症例から心電図を読めるようになる手助けになればと思っている.第3章の「症例で学ぶ」では一般病院の救急外来や循環器外来でよくみられる疾患を選んだ.心臓病患者の診察では,アナムネと身体所見を素早く取るとともに,記録した心電図をみて,さらなる検査と処置に進む.救急外来で実際に診察しているつもりで症例の心電図をみていただけると,この本がより役立つのではないかと思う.
 一般病院で2年間の内科研修後に皮膚科入局を予定していた筆者が,心電図を学ぶうちにその面白さと奥深さから循環器医になりたいと進路を変更した.大学時代は循環器は難しいイメージがあったのに.循環器医になろうと決めて25年が経った今も自身の未熟さを感じ,先輩の先生方の心電図診断にいつも感心させられる.経験豊富な人ほど多くの情報が得られる,奥深い心電図を学びたいと思っている若き研修医のために,この本が少しでも役立てばと思う.まずは東京医療センターの循環器科研修医にこの本を手渡したい.心電図を学ぶ手助けになればと思い,また当院で研修を積んだ記念に.

著 樅山幸彦

【目次】

1章:心電図の基礎知識
刺激伝導系と心電図波形/電気軸と回転

2章:正常の心電図波形と異常所見
心電図の見方/心拍数/P波/PQ間隔/QRS幅/QRS波/ST部分とT波/QT間隔/U波/心電図所見のまとめ

3章:症例で学ぶ
心筋梗塞/不安定狭心症/大動脈解離/肺塞栓症/急性心膜炎・心筋炎/心嚢液貯留/たこつぼ型心筋症/拡張型心筋症/肥大型心筋症/大動脈弁狭窄症/大動脈弁閉鎖不全症/僧帽弁閉鎖不全症/心房細動/心室頻拍/慢性閉塞性肺疾患/原発性肺高血圧症