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レジデント
レジデント12月号 SOLD OUT

2008年11月10日発売 AB判
価格:本体2,000円+税
ISBNコード:978-4-287-81009-5
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特集症例からみた
「消化器病」の診断と治療の進め方
編集企画/千葉 勉
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特集 特集 連載 連載
 「消化器疾患」は内科の中でも循環器疾患とならんで,もっとも患者数の多い分野である.したがって内科医にとっては,日常もっとも多く遭遇する疾患といえるだろう.しかしながら「消化器疾患」の診療分野は,その特殊性から他の内科領域とはやや異なり一線を画しているように思われている.それは「消化器疾患」の診療では,内視鏡や内視鏡治療,血管造影,TAE など,外科と同じように非常に高い技術が要求されることが大きな理由であろう.その結果その研修においてはかなりの専門性が要求されるために,ややもすると内科領域全体をみるという訓練の時間がなくて,非常に「幅のせまいspecialist」になってしまう危険性をはらんでいるわけである.とくに内視鏡は昔はスコープの時代だったため,「内視鏡ばかりすると視野狭窄になる」とさえ批判されたくらいである.正直これはいいすぎだろうが,批判はあえて真摯に受け止めることも大切である.
 本特集では,上部および下部消化管と肝胆膵の領域における意義深い症例を挙げ,「消化器病」の診断と治療の進め方を解説していく.執筆していただくのは,いずれも臨床に力を入れておられる先生方である.各先生方にそれぞれの御施設で経験された「興味ある症例」の中から,とくに「レジデントの教育」という観点から適切な症例を選んでいただきご呈示いただこう.
千葉 勉
(京都大学大学院医学研究科 消化器内科学講座 教授
京都大学附属病院副院長・日本消化器病学会理事)
特集症例からみた「消化器病」の診断と治療の進め方……編集企画/千葉 勉
◆特集にあたって……千葉 勉
◆上部消化管疾患
1. 下咽頭狭窄,シェーグレン症候群を合併した胃食道逆流症(GERD)……古田賢司・木下芳一
2. 全身性強皮症に合併した慢性消化管出血……後藤 啓・田沼徳真・山本元久・高橋裕樹・篠村恭久
◆下部消化管疾患
1. 特徴的な縦走潰瘍を伴ったcollagenous colitis…… 古賀秀樹・松本主之・梅野淳嗣・飯田三雄
2. 著明な下痢・嘔吐を呈したZollinger-Ellison 症候群……高木靖寛・松井敏幸
3. 炎症性腸疾患(IBD) ……長沼 誠・高山哲朗・金井隆典・日比紀文
4. 著明な蛋白漏出症とイレウス症状を伴った小腸潰瘍症……三上 栄・仲瀬裕志・千葉 勉
◆膵胆道疾患
1. 膵癌との鑑別診断に苦慮した自己免疫性膵炎……菅野 敦・佐藤賢一・下瀬川 徹
2. 大腸粘膜に浸潤した自己免疫性膵炎 ……渡邉智裕・千葉 勉
3. 胸いっぱいの痛み…… 辻 喜久・山本 博
◆肝臓疾患
1. 肝不全が進行し生体肝移植に至った肝細胞癌合併B 型肝硬変……木村 達・恵荘裕嗣・大崎往夫
2. 非ホジキンリンパ腫の治療中に認めた肝障害……大石尚毅・金子周一
3. 高度の腹水と浮腫を呈し腎不全を合併したC 型慢性肝炎……奥本和夫・斎藤貴史・河田純男

連載
診察を極める!Dr.古谷のあすなろ塾
  ・第8回 リンパ節膨張を極める!……古谷伸之
患者さんとの接し方
  ・第5回 患者への話し方を工夫しよう〜患者説明は順序よく,丁寧に……星野達夫
デキレジ〜聖路加チーフレジデントがあなたをデキるレジデントにします……西崎祐史
  ・第9回 「関節炎をみたら4 つのカテゴリーで鑑別する」……監修/岡田 定
  ・レジ力判定チェックシート
法医学教室の窓から
  ・第9回 日本人は解剖が嫌い?……岩瀬博太郎
プライマリケア医の使命
  ・第8回 総論その8 後方支援部隊を持て……大鐘稔彦
研修現場でEBMを実践しよう
  ・第7回 研修医のための批判的吟味1 〜批判的吟味の公式〜……森田洋平・桑原明菜・名郷直樹
子供なんてコワくない!子供の診察のコツ
  ・第9回 成長障害……早川 浩
医療訴訟事例から学ぶ,研修医に役立つ知識
  ・第9回 手術・検査中における手技の追加は慎重に……小林弘幸