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レジデント
レジデント5月号 SOLD OUT

2009年4月10日発売 AB判
価格:本体2,000円+税
ISBNコード:978-4-287-81014-9
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特集冷や汗だらけの画像診断
編集企画/山下康行
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特集 特集 連載 連載
 画像診断検査は,外来で患者がなんらかの症状を訴えてきてから撮像するものを初めとして,検診など無症状の患者に行われるもの,癌のステージングなどで系統的に行われるもの,治療後のフォローとして施行されるもの,あるいは胸部単純X線写真など入院時にとりあえず撮っておくようなものまで,さまざまな目的で行われる。
 多くは一刻を争うほどの緊急性はないものであり,常勤の放射線診断医や指導医の判断を待って対処すればよい。しかし,救急で患者が外来に訪れたり,病棟の患者が急変したりしてただちに処置が必要な場面にもまれならず遭遇する。逆にあまり症状が出ていないのに,画像所見から速やかな対応が迫られるようなケースもある。これらの患者では画像処理所見をみて,即座になんらかの判断をしなければならない。そしてその対応をどうするかで患者の予後にも大きく影響するので,かなりのストレスがかかる。しかし一方で,医療のダイナミックさを味わう時でもあろう。
 今回の特集では,頭部,胸部,腹部を中心に,全身にわたる血管性病変,外傷,感染症,急性腹症など,すぐなんらかの処置を必要とする病態とその画像所見を取り上げた。またレジデントは病棟で術後管理などに携わることも多いと思われるので,術後合併症も含んでいる。臓器の範囲は広いが,いずれも見落とされたら患者の運命にも大きく左右するような重要な疾患である。本誌を読んでいただくとわかるが,重要な疾患というのは結構,微妙な所見を呈することも多い。その意味で画像診断はいつでも冷や汗だらけである。この特集が,研修医や若いレジデントの先生方があまり冷や汗をかかないで済むためにも益するところが大であることを確信する。
山下康行
(熊本大学大学院医学薬学研究部 放射線診断学分野 教授)
特集冷や汗だらけの画像診断……編集企画/山下康行
◆特集にあたって……山下康行
1. 頭部外傷……植田文明
2. 脳血管障害……前田正幸
3. 頭蓋内感染症……田岡俊昭
4. 脊椎,脊髄疾患……矢村正行
5. 大血管病変……大瀧 誠
6. 呼吸困難……林 秀行・芦澤和人
7. 喀血・血痰……佐藤雅史
8. 腹部救急1(急性腹症総論,イレウス,消化管穿孔,腸管虚血)……山田奈美恵
9. 腹部救急2(胆石,胆嚢炎,膵炎)……綾部征司
10. 腹部救急3(虫垂炎,憩室炎,腹膜炎)……米永和真・中島康也
11. 婦人科,泌尿器救急……高良博明・稲葉浩二・安谷 正
12. 腹部術後合併症……桐生 茂・井上優介・大友 邦
13. 胸腹部外傷……嶺 貴彦・田島廣之・久志本成樹・横田裕行

連載
診察を極める!Dr.古谷のあすなろ塾
  ・第11回 裏技!脈拍を極める!……古谷伸之
主要徴候別ER診療の実際
  ・第2回 意識障害 -脳梗塞急性期の管理-……東岡宏明・三宅康史
患者さんとの接し方
  ・第10回 患者への話し方を工夫しよう6 -患者の気持ちを察する感性を磨こう……星野達夫
デキレジ〜聖路加チーフレジデントがあなたをデキるレジデントにします……津川友介
  ・第14回 「カリウム異常へのアプローチのしかた」……監修/岡田 定
  ・レジ力判定チェックシート
新連載 はじめての症候診断〜臨床決断のセンスを磨こう〜
  ・第1回 外来診療は国試のようにはいかない……前野哲博
医基本臨床手技
  ・第2回 末梢静脈路確保……寺島裕夫
研修現場でEBMを実践しよう
  ・第12回 危険率と信頼区間……米田博輝・名郷直樹
子供なんてコワくない!子供の診察のコツ
  ・第14回 アレルギーがある(1)……早川 浩