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レジデント
レジデント10月号 SOLD OUT

2009年9月10日発売 AB判
価格:本体2,000円+税
ISBNコード:978-4-287-81019-4
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特集子どもの救急
pitfallを招く,気になる症状を見逃さない
編集企画/市川光太郎
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特集 特集 連載 連載
 子どもの診療は難しいのでは? と一般の人や研修医,他科医によく尋ねられる。そんなことはないと答えるものの,過度に心配した保護者の代弁で,子どもの受診〜症状までかなりバイアスがかかっていることも多くなった。さらには子どもの病態の変貌が顕著になり,つまり,単なるbio-morbidityな疾患から,co-morbiditiesやnew-morbidityと呼ばれる心身複合した病態に変化している。この事実は救急医療においても同じであり,単に身体的対応をしておけばよかった時代から,心身両面のアプローチを行うこと,つまり健全育成を見据えた総合的な対応が小児救急医療に求められてきたといえる。
 元々,会話によって自己表現のできない子どもたちの臨床症状は,子どもたちの全身から発信されているといえ,子ども救急における「一見の診断学」として重要視されてきた。そのポイントを見抜けば,成人のように言葉の修飾の多い訴えとは異なり,シンプルに子どもの急な傷病の根源に辿りつけると考えられる。そのポイントを見抜くことこそ,子ども救急医療の難しさでもあり,醍醐味・面白さでもある。本特集ではこの点を,「気になる症状」として,診断へのポイントとして,あるいはピットホールに陥りやすい症状であり回避すべき注意点として,解説していただく。
市川光太郎
(北九州市立八幡病院 院長・小児救急センター)
特集子どもの救急 pitfallを招く,気になる症状を見逃さない……編集企画/市川光太郎

特集にあたって……市川光太郎
1. 頭痛……石橋紳作
2. けいれん……下野昌幸
3. 意識障害……大前禎毅・長村敏生
4. 咳漱・呼吸苦……若林時生・尾内一信
5. 胸痛……久保 実
6. 腹痛・嘔吐……村田祐二
7. 虫刺傷・咬傷……小濱守安
8. 関節痛・四肢痛……高村和幸
9. 発疹・紫斑……木野 稔
10. 発熱・潜在性菌血症……片寄雅彦
11. 心身症・心因反応……冨田和巳
12. 人為的外傷・児童虐待……市川光太郎

連載
◆診察を極める!Dr.古谷のあすなろ塾

  ・第13回 診察診断を極める!……古谷伸之
◆主要徴候別ER診療の実際
  ・第7回 重症患者の全身管理……西森茂樹・三宅康史
◆患者さんとの接し方
  ・第15回 患者への話し方を工夫しよう11
   - 闘病する人を励ますことの大切さとむずかしさ……星野達夫
◆デキレジ〜聖路加チーフレジデントがあなたをデキるレジデントにします……津川友介
  ・第19回 「麻痺のみかた〜本当に脳梗塞?〜」……監修/岡田 定
  ・レジ力判定チェックシート
◆基本臨床手技
  ・第7回 結紮(糸結び)……寺島裕夫
◆子供なんてコワくない!子供の診察のコツ
  ・第18回 発達の遅れ……早川 浩
◆はじめての症候診断-臨床決断のセンスを磨こう-
  ・第5回 鑑別診断は「緊急,common,待てるか」で考える…………………前野哲博