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月刊レジデント11年6月号
レジデント7月号 SOLD OUT
2011年6月10日発売 AB判
価格:本体2,000円+税
ISBNコード:978-4-287-81040-8
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特集心エコー図をどう読む
企画編集/澤田 準
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特集 特集 連載 連載
 循環器疾患の診断の基本は,心臓がポンプとして十分に作動しているか否かを評価すること,といってよいだろう.心エコー図検査は心臓のポンプ機能を評価するために最も適した検査法のひとつであり,広く用いられている.最近はポケットに入る記録装置も出現し,聴診器代わりに用いることも可能になった.しかし,心エコー図診断の誤りや指標の解釈の誤りにより,心エコー図検査が不適当な治療を行う原因になっている例も少なからずみられるのが現状である.
 心エコー図法の限界は,記録技術が結果を左右すること,測定値の再現性が必ずしも十分ではないこと,指標の値が同じでも意味が異なる場合があることなどにある.心エコー図検査を臨床や研究に生かすためには,基本的知識を身につけるとともに,信頼性の限界を理解しておくことが不可欠となる.心エコー図法では多くの指標が提唱されているが,臨床の場で重要なのは,最新の知識よりも最良の知識である.
 心臓や血管のエコー図検査では,足踏みのような軽い運動,深呼吸,姿勢変化などを行って記録すると,隠れていた情報が得られることもある.このように,一律に検査を行うだけでなく,状況に応じた工夫を行うことも必要である.
 本特集では,これから心エコー図検査を始めるレジデントの皆さんが,心エコー図検査を臨床の場で活用することができるよう,第一線で活躍しておられる先生方に,心臓と血管のエコー図検査について生きた知識を解説していただく.
澤田 準
(心臓血管研究所附属病院 院長)
特集心エコー図をどう読む………………………………企画編集/澤田 準
目 次
1. 正しい記録と計測のために必要な知識………………赤石 誠
2. 左室収縮機能の評価……………………………………茅野博行
3. 左室拡張機能の評価……………………………………瀬尾由広
4. 弁膜症……………………………………………………笠巻祐二
5. 拡張型心筋症……………………………………………川井 真
6. 肥大型心筋症……………………………………………佐伯文彦
7. その他の心筋疾患…………………………………………高橋利之
8. 虚血性心疾患……………………………………………渡邊弘之
9. 循環器外科………………………………………………松村 誠
10. 悪性疾患…………………………………………………田村徹太郎
11. 血管………………………………………………………金田 智
12. 感染………………………………………………………鈴木真事
13. 成人の先天性心疾患……………………………………富松宏文
14. 心エコー図検査で,聴診所見,心電図所見,胸部X線所見などを
  説明できなかったときにはどうすればよいか……………………………………宇野漢成

連載
◆ヤバレジ〜だれもが最初はヤバレジだった〜 ………………監修/岡田 定
  ・第16回 発熱〜この患者さん熱くない?〜
  ・ヤバレジ脱出チェックシート……………………………………水野 篤
◆患者さんとの接し方
  ・第35話 患者の話の脱線はよい診療をするチャンス ………星野達夫
◆基本臨床手技
  ・第26回(最終回) 除細動……………………………………寺島裕夫