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月刊レジデント12年11月号
レジデント4月号 SOLD OUT
13年3月11日発売
AB判128頁
価格:本体¥2,000+税
ISBNコード:978-4-287-81061-3
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特集病歴と身体所見〜「聴くべき病歴」と「診るべき診察」〜<上級クラス>
企画編集/徳田安春・小林裕幸
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 臨床現場における診断推論は仮説演繹法で行われる。すなわち,年齢性別などの基本情報に加えて,主訴(主要な症状)と簡単な病歴を聴いた後(受動的病歴聴取),診断仮説を立て,さらに追加の能動的病歴聴取を行い仮説を検証する。このときに得られた陽性症状をpertinent positive symptoms(PPS)と呼び,陰性症状はpertinent negative symptoms(PNS)と呼ばれる。
 プライマリケア領域での診断は,ほぼ「病歴+ PPS/PNS」でつけられる。さらに,これらの病歴に基づいて立てた仮説を身体所見によって検証する。画像や検体検査は,病歴と身体診察の結果を踏まえて最終的に臨床的なマネジメントを変えるときにのみ行われるべきである。臨床的マネジメントを変えることがありえないような検査は最初から適応がない。代表的な疾患に固有の特徴的な「病歴」についての知識を有している医師は,臨床現場で聴くべき病歴の重要項目がわかる医師ということになる。また,代表的な疾患に固有の,特徴的な「身体所見」についての知識とその技術を有していると,臨床現場で診察すべき重要項目がわかる。
 本特集では臨床現場でよく遭遇し,かつ重要な疾患について,診断仮説として挙がったときの「聴くべき病歴」と「診るべき診察」の英知について提供する。
徳田安春
(筑波大学附属病院水戸地域医療教育センター 茨城県厚生連総合病院
水戸協同病院 総合診療科 教授)
小林裕幸
(筑波大学附属病院水戸地域医療教育センター 茨城県厚生連総合病院
水戸協同病院 総合診療科 准教授)
特集病歴と身体所見〜「聴くべき病歴」と「診るべき診察」〜<上級クラス>……企画編集/徳田安春・小林裕幸
1. 心臓弁膜症・心不全:急性および慢性+急性増悪/五十野博基
2. 急性大動脈解離・大動脈瘤切迫破裂/阿部智一
3. 慢性閉塞性肺疾患とその急性増悪/木下賢輔
4. 肺炎・胸膜炎・膿胸/石丸直人
5. 溶連菌性咽頭炎・伝染性単核球症/小林裕幸
6. 髄膜炎・脳炎/金井貴夫
7. 肝硬変・肝性脳症/羽田野義郎
8. 急性虫垂炎・憩室炎・腸閉塞/廣瀬知人
9. 腎不全・尿毒症/山本 祐
10. 関節痛(関節炎)/綿貫 聡
11. 末梢神経障害/高田俊彦

連載
◆患者さんとの接し方
  ・第56話 医師のマスク着用と診療-マスクは医師患者間のコミュニケーションを妨げる……星野達夫
◆チーレジ-だれもが最初はヤバレジだった- ………監修/岡田 定
  ・第13回 消化管出血-緊急と非緊急を見分ける-……藤井健夫
◆みるみる心電図
  ・第13回 脚ブロック………村川裕二・田宮栄治
◆慶應循環器内科カンファレンス ………監修/福田恵一
  ・第17回 若年女性の原因不明の脳梗塞…………河村朗夫