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月刊レジデント14年1月号
レジデント11月号 SOLD OUT
14年10月10日発売
AB判144頁
価格:本体¥2,000+税
ISBNコード:978-4-287-81080-4
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特集身につけたい・知っておきたい 肺炎診療
企画編集/蝶名林直彦
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 肺炎は,起炎微生物により肺の実質(肺胞領域)に急性の炎症を起こす呼吸器感染症であるが,その診断は決して簡単ではない。
 本特集は,実際の肺炎診療における各stepでの知識の整理とともに,肺炎診療に近年導入された新しい概念と知識の確認が目的である。すなわち,研修医が救急室で対応する肺炎の場合,まず通常は胸部単純X線像の診断から入るが,胸部CTでの診断まで必要な症例を選択することは重要である。また,喀痰や血液の細菌学的検査,尿・血清学的検査も診断にとって当然重要な意味があり,それらを適切に使い分けることによって,ある程度原因微生物が推定できる。さらに,いわゆる非定型肺炎と定型肺炎との鑑別も行わなければならない。もちろん,ここまでに肺炎以外の疾患を除外する必要もある。
 次に重症度であるが,市中肺炎のA-DROP,PSI(PORT)また院内肺炎のI-ROADなど,いくつか知っておくべき重症度分類があり,外来で診療してよいのか,あるいは入院させるべきなのかを迅速に判断しなければならない。また,入院に至った重症肺炎はガイドラインに基づいた抗菌薬の適切な選択のみならず,酸素療法や呼吸管理に至ることもしばしばある。
 加えて,新しい概念や治療の流れとして,「医療・介護関連肺炎」や諸種の耐性菌の検出・誤嚥性肺炎の予防などがあり,今回それらを要領よく解説いただいた。病院の第一線で働く研修医師が肺炎診療を行う際に,本書が即効性のある『知識の整理』に役立つことを願っている。
蝶名林直彦
(聖路加国際病院 内科統括部長,呼吸器内科部長)
特集身につけたい・知っておきたい 肺炎診療
【Ⅰ. 救急外来でみる肺炎】
 1. 市中肺炎の細菌学的・血清学的診断/青島正大 他
 2. 肺炎の画像診断と鑑別すべき疾患・病態/野間惠之 他
 3. 肺炎の重症度と入院適応(問診・身体所見を含めて)/荻野広和 他
 4. 市中肺炎の抗菌薬の選択(外来および入院)/二木芳人
【Ⅱ. 院内で発症する肺炎】
 1. 院内肺炎の診断と治療/田口善夫 他
 2. 薬剤耐性菌による肺炎/渡辺 彰 他
 3. 人工呼吸器関連肺炎/大曲貴夫
【Ⅲ. 肺炎の新しい流れ】
 1. 医療・介護関連肺炎の臨床像と治療/松瀬厚人 他
 2. 誤嚥性肺炎の予防と治療/寺本信嗣 他
 3. HIV/AIDSに伴う肺炎/永井英明
【Ⅳ. 呼吸不全を伴う肺炎の治療】
 1. 薬物療法(抗菌薬とその他)/藤島清太郎 他
 2. 酸素療法と人工呼吸管理の適応と方法/富井啓介 他
【Ⅴ. 肺炎の予防】/川名明彦 他



連載
◆患者さんとの接し方
 ・第75話 笑いの効用−心電図異常を指摘された患者さん……星野達夫
◆Toxicovigilance−毒を診る−……監修/水谷太郎
 ・第16回 マムシに咬まれた!………阿部智一
ピンチの研修医………編集/岡田 定
 ・第2回 発熱の対応………夏本文輝
◆もっと! みるみる心電図
 ・第14回 CAVB………村川裕二・田宮栄治
◆慶應循環器内科カンファレンス………監修/福田恵一
 ・第36回 左冠動脈主幹部を責任病変とする急性心筋梗塞症例……前川裕一郎