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レジデント8月号 SOLD OUT |
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15年7月10日発売 AB判128頁
価格:本体¥2,000+税 ISBNコード:978-4-287-81089-7
全ページカラー印刷 |
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特集●ER・ICUで知りたい薬の選択と投与のタイミング |
企画編集/垣花泰之 |
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救急・集中治療(ER・ICU)では,緊急患者や重症患者を対象とすることが多く,それらの患者の病態を迅速かつ的確に診断・評価しタイミングよく薬剤を使用することは,病態の早期改善にとても重要な意味を持っている.まさに「時間との戦い」ということができる.そのため,特定の疾患の薬物療法のポイントを押さえておく必要があるし,選択した薬物療法の誤りや遅れは,患者の予後を大きく左右する.
今回の特集では,実際のER・ICU で治療対象となる代表的な疾患や病態に対して一般的に使用される重要な薬剤を取り上げ,それぞれの薬剤の基本的なメカニズムや実際の使い方を研修医の皆さんに知っていただくことを目的にしている.
そのため,まず基礎編として代表的な薬剤(カテコラミン・循環作動薬,不整脈薬,抗菌薬,抗凝固・線溶薬)の作用機序をわかりやすく解説していただいた.私の経験では,薬剤の使い方を正しく理解するには,まず薬剤の作用機序を知ることが重要である.臨床現場で実際に使うときに,薬剤の作用機序を知っていると,患者の病態を考えながらさまざまな応用ができるようになるだけでなく,間違った使い方を回避する一助にもなると考えているからである.
次に臨床編として,担当の先生ご自身,あるいは自施設の若手の先生が経験された症例を提示し,実際の臨床現場でどのように薬剤が使われるのかを示していただいた.ある疾患に対してすでに治療ガイドラインが報告されている場合は,そのガイドラインに準じた薬剤使用の解説もお願いした.
本特集では,薬剤の作用機序のポイント,実際の薬剤使用のポイントを箇条書きで示した.読者の理解を助けるために,図や表をできるだけ多く利用するように心がけ,また,現場で実際に役立つ臨場感あふれたものを選び,気をつけるべきピットフォールなどは必ず提示していただいた.これを見るだけで,この薬剤に関して「何が最も大事なのか」「何に最も気をつければよいのか」が一目でわかるだろう.
本特集は,ER・ICU で初めて勤務する臨床研修医を対象に企画したが,それ以外の若手医師やER・ICU に長年従事しているベテラン医師にとってもすぐに役立ち,そして知っておくと一生役に立つ内容であると思う.ER・ICU で遭遇する代表的な緊急疾患や重症な病態に対して,どのような薬物療法が必要なのかを十分に理解し,患者管理の参考にしてほしい.
垣花泰之
(鹿児島大学大学院医歯学総合研究科 救急・集中治療医学分野 教授/
鹿児島大学医学部・歯学部附属病院 救命救急センター センター長)
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特集●ER・ICUで知りたい薬の選択と投与のタイミング
1. 循環作動薬の作用機序(基礎編)/垣花泰之
2. 血管収縮薬の使い方(臨床編):アドレナリン,ノルアドレナリン,バソプレシン,ドパミン/松嶋麻子
3. 強心薬の使い方(臨床編):ドブタミン,アドレナリン,PDE ?阻害薬/後藤孝治 他
4. 不整脈治療薬の作用機序(基礎編)/中谷晴昭
5. 致死性不整脈治療薬の使い方(臨床編):リドカイン,アミオダロン,ニフェカラント/網野真理 他
6. 頻脈性不整脈治療薬の使い方(臨床編):β遮断薬,カルシウム拮抗薬,ジギタリス製剤,その他/相庭武司 他
7. 抗菌薬の作用機序(基礎編)/西 順一郎
8. 市中肺炎に対する抗菌薬の使い方(臨床編)/椎木創一 他
9. 院内肺炎に対する抗菌薬の使い方(臨床編)/川村英樹
10. 抗血栓薬の作用機序/伊藤隆史
11. 抗凝固薬・血栓溶解薬の作用機序と使い方(基礎編)〜静脈血栓症治療薬として:ヘパリン,ワルファリン,tPA/原田浩輝
12. 抗凝固薬の作用機序と使い方(臨床編)〜 DIC 治療として:ヘパリン,ヘパリン類,合成・生理的プロテアーゼインヒビター/安田智嗣
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■連載
◆Toxicovigilance−毒を診る−……監修/水谷太郎 ・第25回 痛み止めを大量服用したら?………阿部智一
◆患者さんとの接し方 ・第84話 治療方針の決定と診療用コンピューター−レスピレーターに装着すべきか否か……星野達夫
◆ピンチの研修医………編集/岡田 定
・第11回 失神の対応………岡本武士
◆みるみるわかる心血管のはなし ・第5回 心臓病でない心臓の症状あります→甲状腺や薬剤………田宮栄治・村川裕二
◆慶應循環器内科カンファレンス………監修/福田恵一 ・第45回 Platypnea-Orthodeoxia症候群……河村朗夫
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