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月刊レジデント14年1月号
レジデント3月号
16年2月10日発売
AB判128頁
価格:本体¥2,000+税
ISBNコード:978-4-287-81096-5
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特集医療面接 学びなおし〜基礎から臨床に使える応用まで〜
企画編集/竹村洋典・森 洋平
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 全国の医学生が臨床実習開始前に課される共用試験(CBT〔computer-based testing〕/OSCE〔客観的臨床能力試験:objective structured clinical examination〕)が,正式実施されて10年が経つ.医療コミュニケーションにおいての本試験のインパクトは大きく,それまで先輩の背中を見て学ぶか,そもそも学ぶものと認識されていなかった医療面接が,学ぶべきもの・できなくてはならないものとなった.本特集読者の皆さんが,初めての救急外来で「今日はどうなさいましたか?」と聴くことができるようになったのも,「お腹が痛い」といわれたらOPQRSTに沿って問診ができるようになったのも,この試験のおかげかもしれない.一方で,卒後に医療面接を学ぶ機会は極端に減るのに,共用試験で学んだ医療面接だけでは到底太刀打ちできない場面が山ほどある.
 医師は単に命を救う,病気を診断して病気を治すのみではなく,患者の希望を聞きつつ,目の前の患者に合わせた医療計画を立てる必要がある.とくに総合診療医はその必要が高い場面に出くわしやすい.最近,総合診療というと,誰も診断できなかった珍しい病気を診断する能力がクローズアップされているが,さまざまな医療面接技法を駆使して共通の理解基盤のもとで医療計画を立てるのも総合診療の本質といえる.
 すなわち,優れた総合診療医は,疾患を認知するのみならず,患者の世界に入り込んで疾患に関する患者の考えやそれに対する診断や治療などの期待をさぐろうとするなどもする.また,家庭状況や経済状況など,患者の心理社会的なバックグラウンドをも認知して,患者の世界で病気を捉えようとすることも少なくない.さらには患者と医師のよい関係を構築して,患者の満足度を高め,それによって患者の医療へのコンプライアンスが向上することを期待しているかもしれない.そしてこれは医師自身の満足度の増大をもたらしているかもしれない.これらのすべてのことは,医療面接を駆使して実行されている.
 本特集では,総合診療医だからこそ持っている医療面接のさまざまな技能を,基礎編,理論編,応用編などに分けて,この分野のパイオニアの先生方に,わかりやすく,かつ詳細に述べていただくこととした.疾患の診断に関するさまざまな書籍・雑誌を目にするが,診療における医療面接の重要性は広く認識されているにもかかわらず,このような企画はあまり見当たらない.日々診療にたずさわっていらっしゃる先生方には,ぜひとも熟読する価値のある特集と自負している.
 最後に多忙ななか,この特集のご執筆にご協力いただいた先生方には,心から感謝申し上げたい.
竹村洋典
(三重大学大学院医学系研究科 家庭医療学 教授)
森 洋平
(三重大学医学部附属病院 総合診療科 助教)
特集医療面接 学びなおし〜基礎から臨床に使える応用まで〜
Ⅰ. 医療面接 基礎編
1. 医療面接 学びはじめ/森 洋平
2. 医療面接にかかわるエビデンス〜/竹村洋典
Ⅱ. 医療面接 理論編〜コミュニケーションを円滑にするための様々な面接技法や理論を知る〜
1. Patient Centered Clinical Method(患者中心の医療の方法)とBPSモデル/北村 大
2. 家族志向型ケア/若林英樹
3. 行動変容アプローチ/岩佐 紘
4. コーチングを活用した効果的な医療面接/田口智博
Ⅲ. 医療面接 応用編〜診療現場で使えるコツを知る〜
1. 初回受診患者との医療面接〜「○○歴」の上手な聴き方〜/谷崎隆太郎
2. 定期通院患者との医療面接/宮崎 景
3. コミュニケーションが困難な患者との医療面接/洪 英在
4. 気分障害が疑われる患者との医療面接/横谷省治
5. 終末期にある患者やその家族との医療面接/湯浅美鈴
6. エビデンスに基づいた医療を行うための医療面接/四方 哲
コラム:社会人として知っておきたいビジネスマナー/後藤道子



連載
ピンチの研修医………編集/岡田 定
 ・第18回 肝臓………岡本武士
◆患者さんとの接し方
 ・第91話 アハメド氏の奥さん−外国人患者さんの診療のむずかしさ………星野達夫
◆みるみるわかる心血管のはなし
 ・第12回 ありふれた心電図所見をどうするか?
  期外収縮,早期再分極,ブルガダ型心電図への対処………田宮栄治・村川裕二
◆慶應循環器内科カンファレンス………監修/福田恵一
 ・第52回 院外心肺停止により搬送され低体温療法および水素ガス吸入が施行された症例
  ………佐野元昭