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月刊レジデント14年1月号
レジデント5月号
16年4月11日発売
AB判128頁
価格:本体¥2,000+税
ISBNコード:978-4-287-81098-9
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特集レジデントが処方する皮膚科頻用薬の使い方
企画編集/宮地良樹
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 編者自身が天理病院ジュニアレジデントのとき,受け持ち患者さんが「趾間がかゆい」というので,まあ水虫だろうと思って,はじめて水虫治療外用薬を処方したことがある.もちろん真菌検査などはしていない.その後しばらくして,患者が「足背までじくじくして,ますますかゆくなった」と言うため,皮膚科受診を依頼したところ,一言「外用薬による接触皮膚炎」とあっさり片づけられて,ステロイド外用薬が処方された.本当かなあ,といぶかっていると数日で治癒してしまい,もとの「水虫」も消えてしまった.その後,皮膚科医になってみて顧みると,もともと「水虫」ではない病変に抗真菌外用薬を処方したためにかぶれを起こしたのだとすぐに合点がいった.真菌感染症でない病変や浸軟した趾間などにいきなり抗真菌薬を外用すると,しばしば接触皮膚炎を起こすのは皮膚科医の常識だったからである.
 このように,専門領域の処方にはコツと落とし穴があり,浅薄な知識で処方すると思わぬヤケドを起こすことがある.皮膚科領域には水虫やかぶれのように非専門医が遭遇する皮膚疾患が山ほどあり,処方される頻用薬も多い.さらに,皮膚疾患は内臓の鏡といわれるように,多彩な全身疾患と密接に関連していることも少なくないため,不用意に皮膚科頻用薬を処方すると,病態を修飾・悪化させてしまうことがしばしばある.後医となる皮膚科医の立場からいうと,「何も治療せずに紹介してくれればよかったのに……」と嘆くことしきりである.一番多いのが「水虫と考え抗真菌外用薬を処方しましたが,よくならないので診てください」というパターンである.自称「水虫」の1/3は真菌感染ではないため,鏡検もせずに抗真菌薬を処方されると,いったん外用を中止し,場合によってはステロイドを外用して2週間後に鏡検をする必要があり,患者にとっても皮膚科医にとっても大きな負担となる.
 そこで,本特集ではレジデントが遭遇するであろうcommon skin diseasesに対して頻繁に処方される,ステロイド・抗菌薬・抗真菌薬・抗ウイルス薬・抗ヒスタミン薬・保湿薬などを中心に,皮膚科専門医からのとっておきのメッセージをまとめていただいた.あくまでも乾癬や角化症のような皮膚科特有の疾患ではなく,ありふれた皮膚疾患に対する頻用薬に的を絞ったため,日常診療に直結した情報がコンパクトに得られると思われる.「皮膚科の薬はまあ適当に」と考えずに,研修の早い時期に一定の知識を持っておけば,将来にわたって皮膚疾患治療にきわめて有用と思われるので,この機会にぜひご一読を強くおすすめしたい.
宮地良樹
(滋賀県立成人病センター 病院長/京都大学 名誉教授)
特集レジデントが処方する皮膚科頻用薬の使い方
1. 外用薬:レジデントに必要な基礎知識/大谷道輝
2. ステロイド外用薬/加藤則人
3. 保湿外用薬/宮地良樹
4. 免疫調整外用薬/佐伯秀久
5. 抗ヒスタミン薬/益田浩司
6. 抗ウイルス薬/渡辺大輔
7. 抗真菌薬/常深祐一郎
8. 抗菌薬/山﨑 修
9. にきび治療薬/谷岡未樹
10. 疥癬治療薬/石井則久
11. 褥瘡・皮膚潰瘍外用薬/磯貝善蔵
コラム1 エピペン®の使用法/夏秋 優
コラム2 ナルフラフィン(レミッチ®・ノピコール®)の使用法/江畑俊哉
コラム3 フィナステリド・ミノキシジルの使い方/乾 重樹
コラム4 メトロニダゾールによるがん性悪臭治療法/山﨑研志



連載
◆循環器内科 目からウロコ Q&A
 ・第2回 急性大動脈解離……田宮栄治・村川裕二
ピンチの研修医………編集/岡田 定
 ・第20回 Oncologic emergency………矢崎 秀
◆患者さんとの接し方
 ・第93話 非言語的メッセージの大切さ−心室細動を起こした患者さん………星野達夫
◆慶應循環器内科カンファレンス………監修/福田恵一
 ・第54回 たこつぼ心筋症? 急性冠症候群?………前川裕一郎