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月刊レジデント14年1月号
レジデント9月号
16年8月10日発売
AB判128頁
価格:本体¥2,000+税
ISBNコード:978-4-287-81102-3
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特集研修医のERでの動き方
企画編集/清水敬樹
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目次[PDF 特集[PDF 特集[PDF 連載[PDF
 東京都立多摩総合医療センターは一次,二次患者を扱う「東京ER多摩」と三次の重症患者を扱う「救命救急センター」の両者が救急部門として密接な協力関係を構築しながら運営されています.ERにunder triageの患者が搬送されればすみやかに救命救急センターに移して救命科が対応し,明らかにover triageで救命救急センターの適応外との判断が生じればER医に今後の対応を依頼する,という体制になっています.
 今回の特集は《研修医のERでの動き方》というテーマになりました.臨床医としての経験が非常に浅い研修医諸君はERで?患者診療という「過ちは許されず結果がすべての医療行為」と?医師としての自分磨き,スキルアップという「上級医や各診療科医師たちなどからのフィードバックを受けつつ自身の診察・診断能力の向上を図る修行」の両方のバランスを維持しなければなりません.つまりプロ野球の盟主である巨人軍のように「若手を育てながら勝利も要求される」厳しい環境にあるといえます.
 そこで本特集では患者さんがERに運ばれて,あるいは受診してからのERにおける対応を時系列に沿って12項目のテーマで詳細に解説したいと思います.救命救急医を生業としている筆者自身は,幅広い救急患者に対してスピード感を持って対応し,また時には腰を落ち着けて対応するER医はカッコイイ,頭がきれて優秀だ,などとうらやましく感じ,尊敬の念をいつも抱いています.そのため全国に名だたるスーパーERの範疇に入ると思われるER医に執筆を依頼しました.
 トリアージから始まり,実際に患者さんにファーストタッチして問診をとって……最後に処方や紹介状作成,あるいは入院,という流れになります.ERという独特な空間や時間のリズム,さまざまな患者層,さらにはちょっとだけ怖い? と思われがちな優しい看護スタッフに囲まれての診療になります.緊急度が高い急性冠症候群(acutecoronary syndrome;ACS)や脳梗塞などは再灌流時間を強く意識した対応が必要であり,各施設における循環器科や脳卒中診療チーム参集などのスイッチを押す役割の一端も担うことになります.ERの特徴の1つに,非常に多くの患者への診療を余儀なくされることが挙げられます.その意味では通常診療と災害時の診療の中間という位置づけともいえます.通常診療では「患者ひとりひとりに対して各自が満足度の高い医療を提供する」とされて,災害時には患者数が膨大であることから「患者ひとりひとりの満足度は高くはないが,必要最低限の医療を提供する」とされます.その根本的な立ち位置も異なることを理解したうえで研修医諸君は診療を展開していく必要があります.
 研修医がERでの多数の患者の診察時に「ひたすら頑張る」という力技を用いる方法があります.しかし,研修医がERでの動きや立ち振る舞いに関しての系統的な指針やプロトコル,および経験豊富なER施設からのアドバイスを踏まえたうえで,それらを遵守しつつ頑張るほうが科学的でもあり効率的でもあると思われます.今回は細やかですがそのサポートができればと思います.
清水敬樹
(東京都立多摩総合医療センター 救命救急センター 部長/ センター長)
特集研修医のERでの動き方
1. 院内トリアージ/福田賢一郎
2. 第一印象/光銭大裕
3. 問診のコツとキモ/岡野雄一
4. 必要な検査/世良俊樹
5. ERでのグラム染色/米倉宏昭・綿貫 聡
6. コンサルテーション/平松玄太郎
7. ERでの外科的処置/野田頭達也
8. 帰宅か入院か?/関 藍
9. 紹介状作成のポイント/田中俊生
10. オーバーナイト/山上 浩
11. ERでの急変/八木正晴
12. ERの処方/ 英明



連載
◆患者さんとの接し方
 ・第97話 情報化時代の医師患者関係−強い頭痛を訴えた患者さん………星野達夫
◆ピンチの研修医………編集/岡田 定
 ・第24回(最終回) 骨粗鬆症治療の基礎……北田彩子
◆慶應循環器内科カンファレンス………監修/福田恵一
 ・第57回 心房中隔欠損(ASD)に対するAMPLATZER Septal Occuluder(ASO)留置術……板橋裕史
◆循環器内科 目からウロコ Q&A
 ・第6回 フロセミド……田宮栄治・村川裕二