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レジデント2月号 SOLD OUT |
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17年2月28日発売
AB判128頁
価格:本体¥2,000+税
ISBNコード:978-4-287-81107-8
全ページカラー印刷 |
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特集●麻酔科医が使う薬 |
企画編集/讃岐美智義 |
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画像をクリックするとサンプルをご覧いただけます |
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入麻酔科医が使う薬は,難しい.麻酔科医が使う薬は全身麻酔の時にのみ役立つ.こんな風に考えていないだろうか.答えは「NO」である.
麻酔科医が使う薬は「さじ加減」次第で患者状態が大きく変化する.あるいは,大きく変化させないように先手を講じる様につかう.取り扱う薬剤は決して,麻酔薬だけではない.なぜなら,全身麻酔は麻酔薬だけでは,うまく全身状態をコントロールできないからだ.麻酔科医は,片手に麻酔薬,もう片手には麻酔や手術によってバランス崩した生体を立て直す薬を握って仕事をしている.
麻酔薬や筋弛緩薬により,呼吸や循環が虚脱するため,気道確保・人工呼吸をはじめ循環のサポートが必要になる.さらには,交感神経機能が抑制されることで,さまざまな生体機能に作用を及ぼす.手術侵襲や出血などにより,生体はさまざまな危機にさらされる.そのような変化が術中や術後に生じて,体液のバランスを崩し,激しい疼痛に襲われ,悪心おう吐なども引き起こす.麻酔科医は,健常であるはずの生体がさまざまな異常をきたす場面に,否が応でも遭遇するのである.
どんなに元気な人でも,手術後には必ず疼痛がある.また,手術前に内服していると手術や麻酔に問題が生じる悪影響をおよぼす常用薬がある.周術期のこれらの問題に対して,どの様に対応するかということも知る必要がある.
今回の特集では,麻酔薬を研究している学者ではなく,日常的にバリバリ症例を担当している信頼の置ける麻酔科医に執筆をお願いした.教科書や添付文書に記述されている内容だけでなく,実際にその薬剤を使用する上で役に立つ知識も含めた解説をお願いした.使用場面と使用目的を,はじめに要点としてハッキリと明示し,麻酔科関連薬の取っつきにくさを払拭した.本文には,各薬剤の分類と使い方をまとめ,医学生や研修医,後期研修医が,麻酔科の使用する薬の概要が把握できるものとした.薬品の添付文書の様な回りくどい表現はさけ,短い言葉で端的に表記することで読みやすさを重視した.したがって,正式名称ではなく略称や通称を用いた.学習の便を最優先したため少しでも気になるところがあれば,医薬品医療機器情報提供ホームページ(https://www.info.pmda.go.jp/psearch/html/menu_tenpu_base.html)で確認してほしい.本特集で,学生やレジデントの皆さんが「麻酔科医の使う薬」をマスターし,あわよくば,みなさんを麻酔科医にしたいと考えている.
讃岐美智義
(広島大学病院 麻酔科 講師)
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特集●麻酔科医が使う薬
1. 静脈麻酔薬/原木俊明
2. 吸入麻酔薬/安田季道
3. オピオイド/田原里美
4. 筋弛緩薬・拮抗薬/大月幸子
5. 局所麻酔薬/酒井規広
6. 昇圧薬,強心薬/近藤隆志
7. 降圧薬,冠保護薬,利尿薬,脈拍を調整する薬剤,抗不整脈薬/栗田茂顕
8. 輸液剤,輸血剤/三好寛二
9. 周術期抗菌薬,抗炎症薬(ステロイド)/古賀知道
10. 術前内服で注意すべき薬/早瀬一馬
11. 止血薬,抗凝固薬,抗血小板薬/加藤貴大
12.【 術後】鎮痛薬,PCA,解熱鎮痛薬,制吐剤/中布龍一
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■連載
◆ヨルレジ……編集/森 信好
・第5回 浮腫……望月宏樹
◆患者さんとの接し方
・認知症患者さんの記憶力と想像力−「君の名は」と「佐渡おけさ」……星野達夫
◆循環器内科 目からウロコ Q&A
・第11回 STEMI……田宮栄治・村川裕二
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