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レジデント5月号
AB判128頁
価格:本体¥2,000+税
ISBNコード:978-4-287-81116-0
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特集レジデントが知っておくべき脳神経外科手術
企画編集/吉村紳一
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 脳神経外科においては,脳血管障害や頭部外傷に加え,脳腫瘍や脊髄脊椎疾患,水頭症の手術も行われています.本特集のねらいは,各手術法の対象疾患と適応,使用機器やその実際について理解することです.
 まず脳血管障害に対しては,開頭手術だけでなく,カテーテル治療(脳血管内手術)もよく行われます.患者の状態や動脈瘤の形状,部位などによって治療が選択されることが多いので,それぞれの適応と利点・欠点についての理解が必要です.開頭による脳動脈瘤頚部クリッピング術の場合には,典型的なアプローチ法の体位や解剖,さらには術中モニタリングについて知っておかなければなりません.一方,血管内手術としてはバルーンやステントを併用したコイル塞栓術が多いのですが,最近ではフローダイバーター留置術も行われており,抗血小板薬の内服などを含む周術期管理にとくに注意が必要です.このように外科手術と血管内手術では,同じ疾患を対象としていても適応や注意すべきポイントが異なるため,しっかりと理解してください.
 さて,近年増加している脳虚血性疾患においては,頚動脈内膜剥離術やステント留置術,バイパス術などが行われます.治療手技によってアプローチ法が大きく違うため,それぞれの手術の適応や方法,管理法を予習しておく必要があります.最近,急性期脳梗塞に対して行われるようになった血栓回収療法はその有効性が確立し,ガイドラインで強く推奨されたことから大きな注目を浴びています.緊急治療となるため,その適応と準備についてあらかじめ十分な理解が必要です.  頭部外傷についても緊急手術となることが多く,場合によっては救急外来で穿頭処置が行われることさえあります.したがって手術に踏み切るタイミングを理解すること,術後のドレーンや頭蓋内圧センサーなどの管理を知ることが重要です.
 一方,脳腫瘍においては悪性度や腫瘍型によって治療法はさまざまですが,今回は髄膜腫などの良性疾患と,グリオーマに対する開頭手術について学んでください.また,脳神経領域でも内視鏡手術が増えてきました.とくに下垂体腫瘍に対してはこの方法が主流となってきていますが,脳室内腫瘍や脳内血腫などにも適応が広がっています.今後さらに成長する可能性の高い治療法ですので,機器の使用法を含めて理解してください.
 脊椎手術も増加の一途をたどっています.その対象はとても幅広く,手術法も多岐にわたりますが,ここでは頚椎症に対する典型的な前方・後方アプローチについて学んでください.
 水頭症手術,穿頭術はレジデントが直接担当することの多い手術です.これらは脳神経外科手術の入門編ともいえるものですが,安全で有効な治療を行うためにはいくつかの重要ポイントがあります.今回は若手の先生に執筆を担当してもらいましたので,「ここだけは外してはいけない」キーポイントを確認してください.  本特集によって皆さんの脳神経外科手術の理解が深まり,治療の実践に役立つことを期待しています. 薬や免疫チェックポイント治療薬ニボルマブの登場で劇的に治療法と予後が変化した腎がんも解説していただきます.
 本特集が読者の皆様の診療の少しでもお役に立てば,望外の喜びです.またこれをきっかけに一人でも泌尿器科に興味をもってくださる若い先生方が生まれることを期待しています.
吉村紳一
(兵庫医科大学 脳神経外科学講座 主任教授)
特集レジデントが知っておくべき脳神経外科手術
1. 脳動脈瘤開頭ネッククリッピング術/棚田秀一・内田和孝・吉村紳一
2. 脳動脈瘤に対する血管内治療(coil & FD)/別府幹也・白川 学・吉村紳一
3. 脳腫瘍手術/阪本大輔
4. 頚動脈内膜剥離術/山田清文
5. 頚動脈ステント留置術/杉浦由理
6. 脳血管バイパス術/江頭裕介
7. 血栓回収療法/三浦正智
8. 頭部外傷(開頭血腫除去・減圧開頭術)/松田健一
9. 脊椎手術(前方,後方固定術)/陰山博人
10. 内視鏡手術(下垂体腫瘍,血腫除去)/飯田倫子・白川 学・吉村紳一
11. 水頭症手術(シャント,第三脳室底開窓術)/吉田泰規・阪本大輔
12. 穿頭術(CSDH,脳室ドレナージ,定位生検)/吉田真一郎・山浦生也

連載
◆患者さんとの接し方
 ・第111話 難聴の人との接し方……星野達夫
◆ヨルレジ……編集/森 信好
 ・第14回 腎機能障害……孫 楽