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レジデント1月号
AB判112頁
価格:本体¥2,273+税10%
ISBNコード:978-4-287-81123-8
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特集学ぼう根拠と使い分け 不整脈の薬物療法
企画編集/小和瀬晋弥
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 不整脈の治療の花形といえばカテーテルアブレーション治療.近年の医療技術の進歩はめざましく,使用するカテーテルや3次元マッピングなどの画像技術も日々改良されている.発作性上室性頻拍や心房粗動などに対しては第一選択の治療としてカテーテルアブレーションの地位は揺らがない.また心房細動でさえ高い確率でコントロール可能になっているし,心室頻拍・心室細動と言った致死性不整脈や,植込み型除細動器しか治療がなかったBrugada症候群でさえカテーテル治療での治療が考慮される時代になってきている.
 一方,不整脈の薬物療法は地味な印象が否めない.筆者が医者になった当時にニフェカラントが使用可能となって大いに期待を持った記憶と,アミオダロンが使用可能となったときに大きな話題になったが,そのほか大きな話題となった記憶があまりない.しかしながらカテーテルアブレーションはすべてに実施できるわけではなく,どの場所,どの医師でも使用が可能である抗不整脈薬は不整脈治療の1つの選択肢としての重要性が薄れることはなく,今後も抗不整脈薬の知識を身につけ使用できるように努力することは必要不可欠であろうと考えられる.
 抗不整脈薬は催不整脈作用,しかも重大な不整脈(torsade de pointesや高度な徐脈など)を引き起こす可能性があるため,慣れていない医師にとっては怖いイメージが先行しがちだろうと思う.また作用機序が複雑で,どの薬を使用したらよいのかが理解しにくい薬でもあり,これによって抗不整脈薬使用に対する一歩が踏み出せない先生方も多いことだろう.
 本特集は,このような先生方に自信を持って抗不整脈薬を使えるようになっていただくために企画した.まず不整脈はどのように起こるのかを考え,不整脈の全体像がつかめるような解説をお願いしている.そして,抗不整脈薬が実際にどのように作用するのかを理解できるようにした.また,抗不整脈薬の特徴の理解を助けるために,抗不整脈薬の分類についても解説をいただいた. しかし,実際の臨床では理論を理解しただけでは不十分であり,実際に使用できなければならない.これができるようになるために実際の臨床での使用法について日常診療で出会う不整脈ごとにまとめてある.
 抗不整脈薬は副作用があるため使用しにくいイメージがある.それを払拭するには副作用を知り,その対処法を知るのが近道と考え,最後に抗不整脈薬を使用するに当たっての注意点についても解説をお願いした.
 本企画の執筆には不整脈治療の先駆者というべき先生方にその豊富な経験を踏まえての執筆をお願いしており,本書を読むことによって実際の症例を経験したのと同様の知識が得られると確信している.本書がこれから抗不整脈薬を使用してみようとする先生方や,再度知識を整理したい先生方の臨床の手助けになれば幸いである.
小和瀬晋弥
(横浜労災病院 不整脈科部長)
特集学ぼう根拠と使い分け 不整脈の薬物療法
基礎編
1. 不整脈の機序と抗不整脈薬/古川哲史
2. Ⅰ群薬/鈴木 誠
3. Ⅱ群薬/大槻 総・野田 崇
4. Ⅲ群薬/篠田康俊・野上昭彦
5. Ⅳ群薬,その他の抗不整脈薬/松本直樹
実践編
6. 期外収縮を見つけたら/金井美和・江島浩一郎
7. 心房細動に対処してみよう/樋口晃司
8. narrow QRS tachycardia に出会ったら/荻ノ沢泰司
9. wide QRS tachycardia の対処法/小松雄樹
10. 静注β遮断薬の使い方/石原嗣郎
11. 抗不整脈薬の引き起こす心電図異常/小竹康仁・栗田隆志
番外編
12. 徐脈に出会ったら/中井俊子

連載
◆患者さんとの接し方
 ・第118話 コンピューター時代の医師ーTAVI を勧められた患者さんー……星野達夫
◆ヨルレジ……編集/森 信好
 ・第20回 頭痛の見方………福井 翔
◆慶應循環器内科カンファレンス……監修/福田恵一
 ・第75回 再発を繰り返す若年性脳梗塞患者に対して
  経カテーテル的卵円孔開存閉鎖術を施行した一例……金澤英明