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狂牛病とプリオン生物学 |
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東京大学教授 小野寺 節 著 |
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2002年5月25日発売
A5判/192頁 価格:本体3,980円+税
ISBNコード:4-7578-0500-4 |
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2001年,日本でも牛海綿状脳症(狂牛病)の最初の発生が報告された。海綿状脳症はウイルスではなくプリオンによって種を越えて感染する。本書は,プリオンやスクレイピー,牛海綿状脳症(BSE)をわかりやすく説明し,また先に狂牛病が発生したイギリス政府と日本政府のBSEに対する処置,プリオンと食品および医薬品・化粧品との関係についても詳述しており,いわばプリオンについてわかりやすく説明した入門書である。また巻末には,医薬品・化粧品と牛臓器由来物の種類表を載せた。
もくじ
第1章 プリオン病とは
ヒトのプリオン病/動物のプリオン病/ウイルス説からプリオン説/プリオン遺伝子変異/プリオン伝播モデル/プリオン種差について/プリオン説の問題点
第2章 ヒトプリオン病の臨床症状
クールー/クロイツフェルト・ヤコブ病/ゲルストマン・シュトロウスラー・シャインカー病(GSS)/致死性家族性不眠症(FFI)/プリオンの分子生物学/新種クロイツフェルト・ヤコブ病/BSEと新種CJDの関連について
第3章 羊海綿状脳症(スクレイピー)
日本におけるスクレイピー発生の経過/緬羊スクレイピーについての説明/世界におけるスクレイピー発生の経過/スクレイピーの発病病理/スクレイピーの臨床/スクレイピーの病原体/スクレイピー病原体とBSE病原体/スクレイピー感受性遺伝子/病原体の感染経路/スクレイピーについての行政対応/発生防止策/種の壁
第4章 牛海綿状脳症(BSE)
病気について/最近のBSEの問題の経過/牛海綿状脳症の発生の経過/野外対策と実験室安全対策/BSEに関する研究の進展/英国がBSEに対して行った行政関連事項/日本がBSEに対して行った行政関連事項
第5章 その他の動物の海綿状脳症
伝達性ミンク脳症/慢性消耗性疾患/猫および猫科動物の海綿状脳症/レイヨウ海綿状脳症
第6章 食品、医薬品、化粧品、医療品、材料の安全性
第7章 狂牛病の経済学
英国における動き/国際的動き/世界保健機構(WHO)の勧告について/世界獣疫機構(OIE)の勧告について
第8章 巻末資料(DATE) |