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月刊糖尿病 10年5月号
月刊糖尿病1月号 SOLD OUT

2010年12月20日発売
A4変型判/144頁
価格:本体2,500円+税
ISBNコード:978-4-287-82020-9
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特集糖尿病治療最前線2011

企画編集/荒木栄一
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特集 特集 特集 特集
 2010年7月に11年ぶりに糖尿病の診断基準が改訂され,HbA1cを上位の診断指標として取り入れた新しい診断基準によって,糖尿病の早期診断が可能となった.また,妊娠糖尿病の定義・診断は国際的な基準に統一された.さらに,診断基準の改訂を契機としてHbA1cの国際標準化が推進されつつある.この診断基準の変更やHbA1cの国際標準化に関しては,その意義と実臨床上の問題点を十分医療従事者が理解し,これを広く患者,国民に周知・啓発する必要がある.
一方,糖尿病診療においては,2009年末に日本初のDPP-4 (dipeptidyl peptidase-4)阻害薬sitagliptinがまったく新しい機序の糖尿病治療薬として発売されて以来,2010年にはvildagliptin,alogliptinと,合計3種類の新たなDPP-4阻害薬が使用可能となった.また,GLP-1受容体作動薬も新たにインスリン以外の注射薬として糖尿病治療に用いることができるようになった.これらのDPP-4阻害薬やGLP-1受容体作動薬をいかに使い分けていくのか,あるいは他の糖尿病治療薬といかに併用していくのかは,日常診療における重要な課題である.さらに,従来使用されていた経口糖尿病治療薬の高用量製剤や合剤が使用可能となり,これら薬剤の糖尿病治療における位置づけが見直されてきている.また,新たなインスリン製剤も登場し,インスリン治療の幅がますます広くなっている.したがって,パラダイムシフトとも呼ばれるべき大きな糖尿病診療の変化が起こりつつある.
このような糖尿病診療の大きな変革の中,『糖尿病治療最前線2011』と題した本誌の特集を企画した.この特集では,上記の最新トピックスに加えて,現在開発が進んでいる新たな糖尿病治療薬も視野に入れた内容を,それぞれの分野の第一人者の先生にご執筆いただいた.本特集が,糖尿病の診断や病態の理解,あるいは新しい糖尿病治療薬使用方法の参考となり,新時代を迎えた糖尿病診療に資するものとなることを期待している.
荒木栄一
(熊本大学大学院生命科学研究部 総合医薬科学部門 生体機能病態学講座 代謝内科学分野)
[特集]糖尿病治療最前線2011
特集にあたって……荒木栄一
1. 糖尿病の新しい診断基準の意義と活用……伊藤千賀子
2. HbA1c 国際標準化の意義……柏木厚典
3. 新たな妊娠糖尿病の診断基準とその意義……平松祐司
4. 新しい糖尿病治療薬1:新たなDPP-4 阻害薬- その使い分け……弘世貴久 他
5. 新しい糖尿病治療薬2:DPP-4 阻害薬と他剤との併用療法……武田 純 他
6. 新しい糖尿病治療薬3:高用量メトホルミン製剤の使い方……谷澤幸生 他
7. 新しい糖尿病治療薬4:メトホルミンとピオグリタゾン合剤の使い方……戸邉一之 他
8. 新しい糖尿病治療薬5:低用量SU 薬の使い方……山田研太郎 他
9. 新しい糖尿病治療薬6:GLP-1 受容体作動薬の使い方……加来浩平 他
10. 新しい糖尿病治療薬7:新しいインスリン製剤の使い方……田中 逸 他
11. 新しい糖尿病治療薬8:SGLT2 阻害薬の現状と展望……浅野知一郎 他
12. 新しい糖尿病治療薬9:グルコキナーゼ作動薬の現状と展望……寺内康夫 他
[連載]
◆糖尿病に合併する感染症 :企画 永淵正法
(第18回)肺炎……石丸敏之