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月刊糖尿病 13年1月号
月刊糖尿病2013年3月号 SOLD OUT

2013年2月20日発売
A4変型判/96頁
価格:本体2,500円+税
ISBNコード:978-4-287-82046-9
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特集糖尿病足病変の診断と治療−多面的・集学的アプローチの新知見−

企画編集/渥美義仁
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目次[PDF 特集[PDF 特集[PDF 連載[PDF
 訴えがない糖尿病患者の足を診たとき,著しい足趾の変形,爪の肥厚や巻爪,大きな胼胝を認めて驚かされることがある.多くの患者は,これらの変化を治療すべき病変と認識せず,医師に訴えないだけでなく,治療を受けていない場合が多い.一方,糖尿病患者の足潰瘍や足壊疽も,何の変化もない足に突然出現することはなく,必ず,前段階の変化がある.前段階の変化を早期発見するには,足病変のリスクを把握しておかなければならない.足病変のリスクには,長い罹病年数,不良な血糖コントロール,糖尿病神経障害や下肢血流障害の存在,網膜症による視力障害,透析を受けているような腎不全,不適切な履き物,などである.このようなリスクが重なるほど,足病変が足潰瘍まで進行する可能性が増す.このようなリスクの管理と,高リスク患者での足病変の早期発見は,糖尿病の治療にあたっている内科医の役割である.
 今回の特集は,足の変形(Charcot関節など)や,下肢の末梢動脈疾患による血流障害や,足の創傷などに関する最新の知識について,それぞれの専門家に解説をお願いした.それぞれの専門家は,糖尿病足病変に造詣の深い循環器科,皮膚科,形成外科,創傷治療専門の外科,足病外科医の先生方である.このように多科にわたることが,糖尿病足病変に多面的アプローチが必要なことの証である.さらに,実際の足潰瘍の治療現場では,今回の各専門分野の知識を集めて治療する集学的アプローチが求められる.今回の特集が,糖尿病足病変の予防,早期発見,予後改善に繋がると確信している.
渥美義仁
(永寿総合病院 糖尿病臨床研究センター長)
特集にあたって/渥美義仁

1.糖尿病足潰瘍の予防・治療と糖尿病専門医の役割/渥美義仁
2.糖尿病足病変−皮膚科の取り組み−/中西健史
3.糖尿病患者の足部骨関節病変−Charcot 関節の診断・治療を中心に−/谷口 晃 他
4.糖尿病足潰瘍の診断−分類と診断におけるMRI検査の有用性−/寺師浩人 他
5.糖尿病患者の末梢動脈疾患に対する血管内治療/中村正人 他
6.糖尿病足潰瘍の創傷治療−形成外科的治療−/市岡 滋 他
7.透析患者に対する外科的血行再建−糖尿病患者を中心に−/隈 宗晴 他
8.重症虚血肢に対する創傷センターとしてのアプローチ−糖尿病患者を中心に−/北野育郎
9.米国における創傷ケアセンターの取り組み−糖尿病患者を中心に−/李家中豪
10.糖尿病足病変に対するフットウエアの特徴と実際/大平吉夫

・セルフトレーニング−チェックリスト問題と解答−

連載
・糖尿病の食事療法
第11回 炭水化物と糖尿病−カーボカウント・Atkin's Diet−
丸山千寿子