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月刊糖尿病 13年5月号
月刊糖尿病2013年7月号 SOLD OUT

2013年6月20日発売
A4変型判/112頁
価格:本体2,500円+税
ISBNコード:978-4-287-82050-6
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特集●糖尿病性神経障害臨床のピットフォール
-糖尿病および関連領域専門医それぞれの立場から-

企画編集/八木橋操六
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 糖尿病は全身の疾患であり,その管理・治療には合併症に関する正しい理解が必要である.とくに神経障害は全身臓器に及ぼす影響も大きく,関連する各領域でのケアが必要とされる場合も多い.しかし,臓器別に分かれた日常臨床では,それぞれの専門領域で必ずしも適切な管理が行われているわけではない.また,それぞれの領域の専門医からみた場合,糖尿病内科とは異なった対応がされている場合も少なくない.実際に,筆者は末梢神経障害のとらえ方自体に,糖尿病専門医と神経内科医との間で大きな差があることを感じている.糖尿病性神経障害は,代謝異常がもたらす全身の臓器(末梢神経系)異常である一方,神経障害が臓器異常をもたらす特異な病態である.これまで,糖尿病性末梢神経障害については,糖尿病専門医と神経内科医がともに議論をつくし,それにより糖尿病性神経障害の診断や治療の考え方について,ある程度のコンセンサスが得られてきた.しかし,全体として,その病態のとらえ方にはいまだに差があることも真実である.
 本特集では,末梢神経障害と関連の深い各臓器に起こる異常を含めて,糖尿病専門医と関連領域の専門医に糖尿病性神経障害の病態のとらえ方について論じていただく.ピットフォールという言葉にはあてはまらないかとも思うが,読者には専門領域ごとにそれぞれ異なった考え方があることを認識していただきたい.残された不一致点については,今後の議論を踏まえて,よりよい解決法を見いだしていただければ,と期待している.

八木橋操六
(弘前大学大学院 医学研究科 分子病態病理学講座 教授)
特集●糖尿病性神経障害臨床のピットフォール
-糖尿病および関連領域専門医それぞれの立場から-
特集にあたって/ 八木橋操六
I.糖尿病性多発神経障害の成因を考える -病理と生化学との関連-/水上浩哉 他
II.糖尿病性多発神経障害の診断と病期について
1.糖尿病内科の立場から/佐々木秀行
2.神経内科医の立場から/馬場正之
III.糖尿病性多発神経障害の治療最前線
1.糖尿病患者トータルケアの観点から/中村二郎 他
2.末梢神経疾患を診る神経内科医の立場から/桑原 聡
IV.糖尿病性心血管自律神経障害の対策
1.糖尿病臨床の立場から/麻生好正
2.循環器内科の立場から/奥村 謙 他
V.糖尿病性胃腸障害の対策 -消化器内科臨床の立場から-/本郷道夫
VI.運動障害を示す糖尿病患者をどうみるか
1.糖尿病内科の立場から/出口尚寿 他
2.整形外科医の立場から/平田 仁 他
VII.糖尿病と認知症 -認知機能障害を伴う糖尿病患者の病態と対策-/河村孝彦
VIII.糖尿病性神経障害臨床の今後の課題とその解決に向けて/安田 斎

連載
・テーラーメイド医療〜糖尿病における現状と展望〜
第11回 1型糖尿病(典型例 vs 緩徐・劇症,残存例 vs 廃絶例)
川畑由美子