HOME雑誌月刊糖尿病 > 月刊糖尿病13年11月号
月刊糖尿病 13年5月号
月刊糖尿病2013年11月号 SOLD OUT

2013年10月21日発売
A4変型判/112頁
価格:本体2,500円+税
ISBNコード:978-4-287-82054-4
全ページカラー印刷

特集●糖尿病における心腎連関

企画編集/野出孝一
画像をクリックするとサンプルをご覧いただけます
目次[PDF 特集[PDF 特集[PDF 特集[PDF

 心臓と腎臓はその生理特性から,血行動態や神経体液性因子を介して密接に関係している.共通のリスク因子としては,炎症,レニン・アンジオテンシン・アルドステロン(RAA)系亢進,交感神経機能亢進,高血圧,糖尿病,インスリン抵抗性,脂質異常症,メタボリックシンドローム,喫煙,閉経が挙げられる.血管内皮障害から始まる動脈硬化発症は,心血管疾患(cardiovascular disease;CVD)側では圧負荷による左室肥大と冠動脈プラーク形成からCVDが発症し,その後,慢性心不全(CHF)終末像に至る.慢性腎臓病(chronic kidney disease;CKD)側では糸球体負荷に伴う微量アルブミン尿や蛋白尿からCKDへ進展し,その後末期腎不全(end-stagekidney disease;ESKD)・透析に至る.糖尿病性腎症はESKDに至る最大の原因疾患である.また,高血糖は心腎連関の病態の基盤をなす血管不全の大きな修飾因子である.また肥満やメタボリックシンドロームもCKDやCVDのリスク因子である.したがって,糖尿病における心腎連関に対処するためには,病態を横断的に捉えていく必要がある.
 本特集では,「糖尿病における心腎連関」に関して,疫学,病態,診断,治療について循環器・腎臓・糖尿病内科のそれぞれの立場から,先生方の知見を紹介させていただく.

野出孝一
(佐賀大学 医学部 循環器内科 教授)
特集●糖尿病における心腎連関
特集にあたって/野出孝一
I.概論
1.糖尿病における心腎連関/馬場園哲也 他
II.疫学
1.心筋梗塞予防における心腎連関と糖尿病の役割/砂 真一郎 他
2.糖尿病における腎動脈狭窄と心腎血管イベント発症の関連/小川 晋
III.病態
1.糖尿病における心腎連関のメカニズム/島袋充生
2.心腎連関におけるアディポサイトカインの役割/柴田 玲 他
IV.診断
1.血管障害マーカー/上田誠二 他
2.L-FABP/中村 司
3.シスタチンC/浅原哲子
V.治療
1.心腎連関から見た糖尿病性腎症の治療戦略(概論)/荒木信一
VI.治療薬
1.スタチン/笠原正登 他
2.RAS阻害薬/柏原直樹 他
3.ピオグリタゾン/横井宏佳
4.インクレチン製剤/古家大祐 他