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月刊糖尿病 13年5月号
月刊糖尿病2014年1月号 SOLD OUT

2014年1月8日発売
A4変型判/96頁
価格:本体2,500円+税
ISBNコード:978-4-287-82056-8
全ページカラー印刷

特集●糖尿病診療におけるチーム医療はどうあるべきか

企画編集/小泉順二
●「月刊糖尿病」発売日遅延のお詫び
 平素より、弊誌「月刊糖尿病」をご購読いただき誠にありがとうございます。このたびは、弊誌「月刊糖尿病」2014年1月号の発売が延期となり、読者の方々および書店員の皆さまには大変ご迷惑をお掛け致しました。
 今後とも日々の臨床に役立つ雑誌づくりに努めて参りますので、ご愛読のほどよろしくお願い申し上げます。
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 糖尿病診療では,家族を含めて患者の生活を改善することが求められており,また,糖尿病の発症予防,合併症予防は,地域における健康増進のためにも,重要性が高まっていると思われる.そのためには,医師,看護師・保健師,管理栄養士をはじめ,多くの医療専門職がかかわることが期待されている.そのチーム医療は,病院内にとどまらず地域ネットワークに広がり,また,糖尿病チーム医療においても,フットケアや腎症の進展予防など目的別のチームも作られている.対人援助サービスを行う多職種チームとは「分野の異なる専門職が,クライアントおよびその家族などの持つニーズを明確にしたうえで共有し,そのニーズを充足するためにそれぞれの専門職に割り当てられた役割を,他の専門職と協働・連携しながら果たしていく少人数の集団」と菊池1)は述べている.糖尿病チーム医療では多職種協働が求められるが,これまでの縦割りの業務体系とともに横の連携が求められる.それぞれの職種の多忙な業務に加えて,各職種がお互いの職種を理解し,チームとしての目標を共有することが必要であるが,チーム医療を実践するにはそれなりの努力とノー・ハウが必要である.
 今回の特集では,多職種協働のチーム医療について,病院や地域における糖尿病チーム医療の現状を概説していただく.さらに,多職種協働チームの主な職種の立場から現状と課題を述べていただき,それぞれの職種がかかえている課題にどのように向き合って解決しているかを述べていただく.チーム医療の考え方はさまざまであると思われるが,医療の現場では,医師を中心としたマルチディシプリナリー・モデルで考えられることが多かったように思われる.人命にかかわる緊急な課題をすみやかに解決するためには,医師の指示のもとにそれぞれが専門職として役割を果たすチーム医療が必要である.しかし,高齢者に代表される慢性疾患や複雑な社会的問題をも含む患者では,医師がすべての知識を有し,指示することは困難であり,多職種がそれぞれの知識やノー・ハウを提供し,情報を共有して問題解決にあたるインターディシプリナリー・モデルの考えが必要とされる.医師を含めたそれぞれの職種が,実情に合わせた柔軟な対応をすることが求められる.
 糖尿病診療の目的は糖尿病患者が健やかに生活できることであるが,そのためには合併症の予防が不可欠である.チーム医療の効果のエビデンスも徐々に蓄積されていると思われる.この特集を機会に,糖尿病チーム医療をさらに発展させるためにどうあるべきかを考える参考になればと思っている.

文献
1) 菊地和則,社会福祉学.1999;39:p273.

小泉順二
(金沢大学附属病院 総合診療内科 科長)
特集●糖尿病診療におけるチーム医療はどうあるべきか
特集にあたって/小泉順二
Ⅰ.糖尿病チーム医療と糖尿病療養指導士/南條輝志男
Ⅱ.多職種協働チーム医療の現状
1.糖尿病専門医を中心とした中核病院におけるチーム医療/中塔辰明
2.外来診療におけるチーム医療/赤司朋之
3.地域連携におけるチーム医療/大野 敦
Ⅲ.各医療専門職からみたチーム医療の現状と課題
1.医師からみたチーム医療/林 道夫
2.看護職からみたチーム医療/稲垣美智子
3.薬剤師からみたチーム医療/朝倉俊成
4.管理栄養士からみたチーム医療/幣 憲一郎
5.理学療法士からみたチーム医療/溝口 桂
6.臨床検査技師からみたチーム医療/油野友二
Ⅳ.個別の目的に応じたチーム医療の現状とその効果
1.フットケアにおけるチーム医療/渥美義仁
2.腎症予防におけるチーム医療/四方賢一