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月刊糖尿病 13年5月号
月刊糖尿病2014年11月号 SOLD OUT

2014年10月20日発売
A4変型判/80頁
価格:本体2,500円+税
ISBNコード:978-4-287-82065-0
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特集●肝臓に焦点を当てた糖尿病治療

企画編集/安西慶三
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 本年度より糖尿病学会と肝臓病学会の合同研究会として「第1回肝臓と糖尿病・代謝研究会」が開催され,糖尿病専門医と肝臓専門医が一同に会して糖尿病治療における代謝臓器としての肝臓の機能および糖尿病と関連してC型肝炎や非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)から肝硬変・肝癌へ進展するメカニズムについて活発な討議が行われ,新しい糖尿病と肝臓のネットワークの幕開けの年となった.
 代謝に関してはメトホルミンの肝臓における糖新生の抑制機序が解明され,インスリンだけでなく肝臓における糖放出量の抑制を目的とした治療薬の選択が可能となってきた.一方で肝硬変合併糖尿病患者に用いられるインスリンにより肝癌の再発リスクが増加するとの報告があり,肝疾患合併糖尿病患者においてはインスリンの糖代謝経路の抑制効果と細胞増殖経路の促進効果を考慮することが必要であると共に,血糖コントロールの目標をどこに置くのかが問われている.
 また私たちの日常診療で脂肪肝を合併した糖尿病患者は数多く診ているが,その中に非アルコール性脂肪肝炎(NASH)に進展した症例が隠れており,肝硬変や肝癌に進行して見つかることもある.NASHの診断には生検が必要であるが,それ以外の簡便な診断方法が求められている.
 この特集では,糖代謝における肝臓の役割を解説したうえで,糖尿病内科医が経験するウイルス肝炎およびNAFLDを合併した糖尿病患者の治療戦略を,糖尿病内科医と肝臓内科医の立場からご執筆いただいた.糖尿病も肝疾患も,専門医だけでなく日常診療で診られている疾患であり,本特集が専門医だけでなく幅広く医療従事者の方の疑問にお応えできれば幸いである.
安西慶三
(佐賀大学医学部 肝臓・糖尿病・内分泌内科 教授)
特集●肝臓に焦点を当てた糖尿病治療
特集にあたって/安西慶三
1.肝臓の糖代謝/小野正文,西原利治
2.糖代謝と肝臓の臓器連関/山田哲也,片桐秀樹
3.肝臓を標的臓器とした糖尿病治療/河盛隆造
4.ウイルス肝炎とインスリン抵抗性/磯田広史,江口有一郎
5.NAFLDの基礎/窪田直人
6.NAFLD/NASHの臨床/橋本悦子
7.肝疾患合併糖尿病患者の治療戦略
(1)ウイルス肝炎合併糖尿病
①糖尿病内科の立場から/林 道夫
②肝臓内科の立場から/川口 巧,古賀浩徳,鳥村拓司
(2)NAFLD合併糖尿病
①糖尿病内科の立場から/松久宗英
②肝臓内科の立場から/兵庫秀幸,茶山一彰
8.肝疾患合併および非合併糖尿病患者の食事療法の違い/北谷直美