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WOC Nursing 14年9月号
A4変型判
価格:本体2,000円+税
ISBNコード:978-4-287-73012-6
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特集ギモン解決!褥瘡が治るしくみ、治らない理由
企画編集/小浦場祥夫
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 「自分がキズになったつもりで,何を塗られたら一番気持ちよさそうか考えればいいんじゃないかな」
 大浦武彦先生が教授をされていた北海道大学形成外科に所属していた私は,当時医局内で創傷の保存的治療のスペシャリストといわれていたある先生のもとで研修を受けていた。あるとき,その先生が通常その状態の創には絶対外用しないような軟膏を選択したのを見て,どうしてそれを選んだのですか?と聞いた際の答えが冒頭の文章である。今から20年近く前の話。
 褥瘡は実に個性的だ。どれ一つとして同じキズはなく,患者さんはもちろん,取り巻く環境も実にさまざま。画一的なケアを行うものにとってはそのバリエーションが悩みの種となるが,「キズの気持ち」になろうと思う者にとってはその個性を理解し,うまく付き合うことこそが最大の楽しみとなる。
 教科書は性格上,エビデンス,ガイドラインに沿った科学的な内容が中心となる。これは致し方ない。しかしエビデンスレベルの低いスタディ,エキスパートオピニオンのなかには,褥瘡の個性を理解するのに大いに役立つ知識が少なくない。時代の流れとともに出てくる新たな問題・課題に関しては,最初はエビデンスなど存在しない。そもそも個性的な“個”と付き合う際に重要なのは,エビデンスよりも“個”を深く知ろうと思う意識,褥瘡でいえば「キズの気持ち」を知りたいと思う気持ちなのだ。
 今回の特集では雑誌という性格を生かし,教科書には載せにくい,でも褥瘡と楽しく付き合うにはぜひ知ってほしいという話題を中心に,私がとくに気になる話題,改めて知っておいてほしい話題,褥瘡との付き合いを楽しくするための斬新なアイデアを集めた。執筆陣には私が自信を持って推薦できる臨床のエキスパートが勢ぞろいし,嬉しいかぎりである。「栄養」「足の褥瘡」に関しては,最近本誌で特集号が組まれているのでそちらをご参照いただきたい。はじめから真面目に読む必要はない。まず手に取り,気になる話題から読み始めていただきたい。必ず「なるほど!」と思う内容と出会えるはず。
小浦場祥夫(こうらば さちお)
さっぽろキズケア・アンチエイジング研究所 所長
1章 褥瘡の創傷治癒のしくみ/小浦場祥夫
2章 脆弱な皮膚の管理と褥瘡予防・治療/間宮直子
3章 座りきり褥瘡の予防・治療/小浦場祥夫
4章 在宅での褥瘡管理/塚田邦夫
5章 褥瘡治療に必要なポジショニングの知識・テクニック/秋田珠実
6章 末梢神経障害による難治性褥瘡とその対策/辻 依子・寺師浩人
7章 慢性化した褥瘡ポケットに対する切開術/浅井俊弥
8章 ターミナル期における褥瘡の予防と発生時のケア/松原康美
9章 褥瘡のプロファイリング/安田聖人
10章 ドラッカーに学ぶ,褥瘡の“マネジメント”/小浦場祥夫
11章 実は褥瘡じゃない!〜褥瘡との鑑別が必要な皮膚疾患〜/熊切正信