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WOC Nursing 17年5月号 |
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A4変型判
価格:本体2,000円+税 ISBNコード:978-4-287-73044-7
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特集●緩和ストーマ造設とストーマケア 賀屋 仁(川口市立医療センター 院長/泌尿器科)
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緩和ストーマという言葉は,2015年2月27日発行の『ストーマ・排泄リハビリテーション学用語集 第3版』で初めて定義された新しい用語です。用語集によると,緩和ストーマ(palliative stoma)とは「切除不能進行(再発)癌による消化管や尿路閉塞に対して症状緩和目的で造設されるストーマ」となっています。定義されて以後発刊された,『ストーマリハビリテーション 基礎と実際 第3版』のなかに緩和ストーマについての記載があり,今回の特集のきっかけとなりました。ストーマリハビリテーション講習会において,緩和ストーマはリーダーシップコースのカリキュラムGIOs,SBOsのなかにすでに組み入れられ,2016年度から一部地域で基礎コースにも取り入れられています。
WHOによると「緩和ケアとは,生命を脅かす疾患による問題に直面している患者とその家族に対して,痛みやその他の身体的問題,心理社会的問題,スピリチュアルな問題を早期に発見し,的確なアセスメントと対処(治療・処置)を行うことによって,苦しみを予防し,和らげることで,クオリティー・オブ・ライフ(QOL:生活の質)を改善するアプローチである。」と定義されています。超高齢社会となった現在,低下した身体機能,精神機能を持った高齢担がん患者が多くなり,その結果,治療の選択肢がやむをえず限られる場合が多くみられるようになりました。また,がんの集学的治療の進歩もあり,長期にわたり,がんと闘っている患者が大勢います。そのなかで,最後までその人らしくQOLが低下しないようにするためには緩和ケアが重要です。また,ストーマを持つがん患者のストーマケアは緩和ケアの大きな要素の1つであり,緩和ストーマケアは終末期ケアの重要な位置を占めていると考えています。緩和ストーマを造設された患者のほとんどは,先行した手術瘢痕,るい痩,腹水による腹部膨満,栄養状態不良など多くの合併症を抱えています。このようなさまざまな困難に対応する際には,熟練した医師,経験豊富な看護師などが,技術的に,また愛護的にかかわることにより,優れたケアができると確信しています。
執筆者の方々は皆さん,経験豊富で多くの症例をお持ちです。医師の先生方には手術適応,造設時期,造設位置,造設実際などを,WOCナースの方々には緩和ストーマ造設の術前・術直後ケア,退院にむけてのケア,合併症およびそれにかかるケア・心理的ケアについて,それぞれの大切なポイントを丁寧にわかりやすく記述していただいています。看護師(WOC)の皆さんが臨床の現場で実際にお使いいただけるものになればと思います。
賀屋 仁
川口市立医療センター 院長/泌尿器科
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消化管・緩和ストーマの実際と問題点/船橋公彦,保刈伸代,斎藤容子,守口淳子
尿路・緩和ストーマの実際と問題点/上川禎則
緩和ストーマ造設の術前,術直後ケア/水島史乃,森永美乃,岡本和哉,中村利夫
緩和ストーマの退院にむけてのケア/小林由加子
緩和ストーマの合併症と看護師の役割/工藤礼子
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