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WOC Nursing 17年7月号 |
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A4変型判 2017年07月発行
価格:本体2,000円+税
ISBNコード:978-4-287-73046-1
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特集●重症虚血肢診療の実際とフットケア
企画編集/宮本 明(医療法人社団 亮正会 総合高津中央病院 心臓血管センター センター長)
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末梢動脈疾患(peripheral arterial disease;PAD)は,動脈硬化による下肢の虚血症状を呈する疾患で,日本においても高齢化と食の欧米化に伴い増加傾向にあります。欧米では,無症候性も含めると70歳以上の15〜20%にPADが認められると報告され,高齢者の一般的疾患と考えられます。
本特集のテーマである重症虚血肢(critical limb ischemia;CLI)は,PADの極型で,安静時疼痛や難治性潰瘍・壊疽を生じ,下肢切断の危険が高い疾患です。また,CLIは糖尿病,慢性腎不全,全身の動脈硬化性疾患(脳血管障害や冠動脈疾患など)の合併率が高く,元来,生命予後不良な疾患ですが,下肢大切断がおこなわれると,さらに生命予後不良となるため,下肢大切断回避は生命予後改善のためにも重要です。
しかしながら,CLI患者の半数は,重篤な下肢虚血が存在するにもかかわらず,発症前の症状は軽微で,早期発見や早期介入が難しいのが現状です。とくに,透析患者では,CLIをいつ発症してもおかしくないCLI前状態の患者が約10%存在すると報告されており,透析施設で働いている看護師は,常に,無症状であってもCLIを念頭に患者をみる必要があります。
CLI診療では,潰瘍・壊疽が進行すると治療期間が長期にわたり,また,下肢大切断のリスクも高まるため,早期診断・早期介入がきわめて重要です。また,予防に関しては,足趾の些細な傷(靴ずれ,巻き爪,ひび割れなど)からCLIが発症するため,日ごろからのフットケアが重要となります。その意味で,臨床の最前線に従事する看護師の役割は,きわめて重要と思われます。
本特集では,CLIの概要,診断・治療およびフットケアの現状について各専門家から解説していただきます。ぜひ,今後のCLI診療に役立てていただければ幸いです。
宮本 明
医療法人社団 亮正会 総合高津中央病院 心臓血管センター センター長
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重症虚血肢(CLI)とは/宮本 明
CLIの集学的治療の重要性/山内靖隆
CLIに対する血行再建:血管内治療/山内靖隆
CLIに対する血行再建:外科的バイパス治療/岡村高雄
CLIに対する特殊治療(血管新生・LDLアフェレシス治療)/花田明香
CLIに対する創傷治療/藤井美樹,寺師浩人
CLIに対するリハビリテーションの役割/藤森大吾,東田隆治
在宅CLI診療の実際/吉川昌男
CLI創部に対するマゴット治療/金子喜仁
透析クリニックにおけるCLI診療/宍戸寛治,高橋恵子
CLIに対するフットケア(看護師)の役割/藤井さつえ CLIにおける治療靴の重要性/上口茂徳,大平吉夫
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〔お知らせ〕
第49回 東京ストーマ・リハビリテーション研究会のお知らせ
第47回 日本創傷治癒学会(同時開催:第12回瘢痕・ケロイド治療研究会)のお知らせ
看護・WOCセミナーのご案内
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