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WOC Nursing 18年1月号 |
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A4変型判 2018年1月発行
価格:本体2,000円+税 ISBNコード:978-4-287-73050-8
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特集●がん患者のストーマケア−支持療法・緩和医療としての展開−
企画編集/青木和惠(静岡県立大学 看護学部 教授,皮膚・排泄ケア認定看護師)
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がん医療の観点から考えると,ストーマ造設は直腸がんや膀胱がんなどの外科的治療の効果を確実なものにするために必要となる排泄経路の変更であり,がんの外科的治療を支持する療法の1つであるということができます。またストーマ造設は進行がん患者に現れる消化管閉塞などのがん終末期の症状を緩和する場合などにも適応され,この場合には緩和医療の1つとして位置づけされます。
このような目的で造設されるストーマは,支持療法・緩和医療としてある特徴をもっていることがわかります。それは,ストーマがこれら2つの機能を果たしながら,同時にストーマ自体ががん治療や進行がんの影響を大きく受ける身体の一部であるということです。支持療法・緩和医療の具体的方法が,治療やケアや機能訓練など身体の外からの働きかけではなくて,がん治療やがんの進行の影響を大きく受ける身体の一部であるという条件は,支持療法・緩和医療としてのストーマがもつ大きな特徴であり弱点であるといえます。そこでこの弱点を克服するためにおこなわれるのが,がん患者のストーマケアです。
がん患者のストーマケアは,ストーマが外科治療の支持療法として機能を発揮できるようにケアすることばかりでなく,化学療法や放射線療法,あるいは進行がんの影響を受けてストーマに生じる障害や症状を回避したり改善させたりしてこの弱点を克服し,がんの手術療法,化学療法,放射線療法,そして緩和医療が順調に進むように働きかけていくもので,これが支持療法・緩和医療として展開されるストーマケアです。
青木和惠
静岡県立大学 看護学部 教授,皮膚・排泄ケア認定看護師
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Ⅰ 総論
がん患者のストーマケア−支持療法・緩和医療としての展開−/青木和惠
Ⅱ 支持療法としての展開
1)化学療法を支持するストーマケア
①化学療法による皮膚障害の機序と症状/松山 円
②化学療法によるストーマ周囲障害とその対応/森岡直子
③化学療法による手指の障害への対応/谷口貴子
2)放射線療法を支持するストーマケア
①放射線療法による皮膚障害の機序と症状/清 好志恵
②放射線療法によるストーマ周囲障害とその対応/工藤礼子
3)外科療法(ストーマ造設)を支持するストーマケア
①ストーマ周囲皮膚障害のケア/森永美乃,水島史乃,岡本和哉,中村利夫
②形状的なストーマ合併症のケア/西島安芸子,宮坂美保
Ⅲ 緩和医療としての展開
1)進行がんのストーマ症状に対応するストーマケア/松原康美
2)がん悪液質に対応するストーマケア
①がん悪液質の病態と症状/糸川紅子
②がん悪液質状態のストーマ保有者のストーマケア/水島史乃,森永美乃,岡本和哉,中村利夫
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