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WOC Nursing 18年2月号 SOLD OUT |
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A4変型判 2018年2月発行
価格:本体2,000円+税 ISBNコード:978-4-287-73051-5
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特集●褥瘡対策の現状−施設からのレポート−
企画編集/松田常美(甲南女子大学 看護リハビリテーション学部 看護学科 講師,皮膚・排泄ケア認定看護師)
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本誌では,過去に何度も褥瘡をテーマにした特集が組まれ,その都度,責任編集が代わり,さまざまな切り口からケアや予防,治療などを学ぶことができました。これらの特集は,技術的なこと,理論や最先端の知識など,エキスパートの先生方からの貴重な情報を得る機会となってきました。ただ,褥瘡に罹患している患者さん(保有ではなく罹患,患者さんは褥瘡という病気とたたかっておられるのです)が,実際にケアや治療を受けている場所は本当にさまざまです。在宅往診,介護老人保健施設,特別養護老人ホーム,慢性期病院から大学病院まで,そのスタッフ,設備や予算は施設により大きな開きがあり,患者さんが受けている医療サービスは随分と異なることかと思われます。いったい,日本の褥瘡患者さんはどのようなケアや予防,治療を受けておられるのか,その実態は案外よくわかっていないように普段から考えていました。今回,このような機会をいただいたことは大変光栄でありがたいことで,それなら以前から自分のなかで気になっていた「良質なケアや医療を全国どこでも均一に受けられるような方法はないのか」という問題に対するひとつの参考になると考えて,この特集を企画してみました。今までは著名な先生方の原稿が多かったため,今回の特集では,フレッシュなメンバーで気軽に読んでいただけるような内容もいいのではないかと考え,あまり執筆経験のない方々にも無理をお願いしました。
今後,日本において看護師の特定行為や外国人看護師の導入など,一時的な高齢化社会に対応したさまざまな変革が予定されています。このような将来的な見通しも含めて,それぞれの施設で今後どのようなケアや予防,治療ができるのかを考えるきっかけにしたいと思います。また,都市部への人口集中が加速し,限界集落といわれている共同体が増えていくなかで,効率的な医療の提供を目指すことも重要です。厚生労働省が主導する地域包括ケアという概念に対応した褥瘡対策のあり方も,常に変化を求められてくるでしょう。褥瘡という誰にでも起こりうる疾患であるがために,医療従事者だけが対応するだけではない分野であることを再認識し,他職種が直面している現状を把握することで,よい連携がとれるなら,それは非常に意義深いと考えます。集まった原稿を読むことで褥瘡に関わっているメンバーの置かれている立場を理解することができ,何よりもチーム医療を推進していくうえで必要不可欠な情報を手に入れることができると考えます。今回の特集が,「職種間の横のつながり」を軸として,褥瘡に関わっているすべての仲間に少しでも役立てば望外の喜びです。
松田常美
甲南女子大学 看護リハビリテーション学部 看護学科 講師,皮膚・排泄ケア認定看護師
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1. 日本における褥瘡対策の概況/松田常美
2. 大学病院における褥瘡対策と現状:医師の立場から/中西健史
3. 大学病院における褥瘡対策と現状:看護師の立場から/曽我智美,林 純代
4. 精神科病院における褥瘡対策と現状:薬剤師の立場から/定岡摩利,定岡邦夫,加藤秀明
5. 療養型病棟における褥瘡対策と現状:看護師の立場から/須貝喜美代
6. 在宅医療における褥瘡対策と現状:医師の立場から/西原承浩
7. 在宅医療における褥瘡対策と現状:看護師の立場から/久保美穂子
8. 特別養護老人ホームにおける褥瘡対策と現状:施設長および作業療法士の立場から/梶原宣志
9. 介護老人保健施設における褥瘡対策と現状:看護師の立場から/北浦浩子
10. 重症心身障害児・者の施設における褥瘡対策および皮膚トラブルの現状:看護師の立場から/上野由美子
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