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WOC Nursing 18年7月号
A4変型判
2018年7月発行
価格:本体2,400円+税
ISBNコード:978-4-287-73056-0
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特集創傷治癒の最前線
企画編集/菅野恵美(東北大学大学院 医学系研究科 看護アセスメント学分野 講師)
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 看護師は,来る日も来る日も悩み,考えながら創傷と向き合っています。看護師が向き合う創傷は,「急性創傷(術後創傷・熱傷など)」から「慢性創傷(褥瘡・糖尿病性足病変など)」まで非常に多岐にわたり,さらに近年ではスキンテア(皮膚裂傷),医療関連機器圧迫創傷(MDRPU),放射線皮膚炎などを適切にアセスメントし,ケアする力も求められはじめています。
 そもそも,急性創傷と慢性創傷の相違点は何でしょうか? 創傷が治癒する期間に差が生じるのは,どのような影響からでしょうか? 創部局所のバイオフィルムは,治癒にどのような影響を与えるでしょうか? 近年注目されている再生医療は,創傷治癒にどのような恩恵をもたらすでしょうか? 以上のように,前半部は,看護師が抱いている疑問に応える内容で構成しました。
 後半部では,各論として急性創傷と慢性創傷のアセスメントとケアについて,日常的に向き合うことの多い創傷を中心に取り上げました。近年の高齢社会に伴い,脆弱な皮膚を有する方が増加しており,スキンテアなどの問題がクローズアップされていると感じます。さらに,悪性腫瘍に対する放射線療法の外部照射によって照射部位に発生する放射線皮膚炎の問題は,外来通院による治療が可能となっていることから,今後さらに増加すると考えます。
 創傷治癒メカニズムは,この30年の間に飛躍的に研究が進んでいます。創部を乾かして治す時代から,急性創傷では湿潤環境療法(moist wound healing)がスタンダードとなっています。しかし,現在がゴールではないと考えます。慢性創傷と湿潤環境療法については試行錯誤が続いていますし,新たな治療法として創傷のタイプや宿主の反応性に応じた治療法,すなわち再生医療や遺伝子治療を取り入れた治療法が主体となる日が近いかもしれません。
 非常に幅広い内容となりましたが,各分野のエキスパートの方々に解説いただける機会が得られました。日常的な疑問を解決し,判断に迷った際に役立つ特集となると幸いです。
菅野恵美
東北大学大学院 医学系研究科 看護アセスメント学分野 講師

〔特集〕創傷治癒の最前線
1. 急性創傷と慢性創傷の治癒過程/丹野寛大,菅野恵美
2. 創傷治癒過程に影響を与える要因〜全身的要因・局所要因〜/近藤稔和,石田裕子,野坂みずほ,國中由美
3. バイオフィルム制御による創傷治癒へのアプローチ/菅野恵美
4. 再生医療による創傷治療の未来/田中里佳
5. 術後創傷のアセスメントとケア/松村 一,帶刀朋代
6. 熱傷のアセスメントとケア/坂本道治,鈴木茂彦
7. 皮膚裂傷(スキンテア)のアセスメントとケア/大西山大
8. DTI(深部損傷褥瘡)の理解〜重症化予防と早期治癒につなげるケア〜/松田友美,石田陽子,小林由貴子
9. 糖尿病性足病変のアセスメントとケア/藤井美樹,寺師浩人
10. 末梢動脈疾患(PAD)と重症下肢虚血(CLI)のアセスメントとケア/山口賢次,館 正弘
11. 放射線皮膚炎のアセスメントとケア/宮脇大輔,大田史江
〔お知らせ〕
第28回日本保健科学学会学術集会開催のお知らせ