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月刊レジデント10年6月号
レジデント6月号 SOLD OUT

2010年5月10日発売 AB判
価格:本体2,000円+税
ISBNコード:978-4-287-81027-9
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特集めまいと頭痛
その原因と治療法
編集企画/佐古田三郎
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特集 特集 連載 連載
 日常診療において頻度の高い訴えである「めまい」と「頭痛」は,経験豊かな神経内科医にとっても対応が難しいケースが多々ある。まず,鑑別診断が必要であるが,そのためには最初によく問診をすることが大切である。
 患者によっては立ちくらみのことをめまいと表現する場合もあるため,めまいに関しては,なるべく患者に色々な言葉で自覚している症状をきめ細かく表現してもらうことが重要である。また,めまいを感じる体位(起立時,座位など),持続時間,頻度なども忘れてはならない。さらに,めまいは耳鼻科,神経内科,精神科などの診療科が適切な連携をし,治療を行わなければならない病態である。本特集では異なった診療科の先生にさまざまな角度から,めまいの病態や治療に関して記述していただく。これを読むことで,レジデントの先生方がめまいに関して苦手意識を持たず,目の前のめまい患者に向き合い,適切に診療していただくようになればと願う。
 一方,頭痛に関しては,痛みの種類,持続時間,頻度,痛む部位などについて詳細に聴取することで診断の予想がつく場合も多くある。さらに職種,生活習慣,発症年齢なども非常に大切である。血管性頭痛,緊張性頭痛,混合型,神経痛以外に動脈瘤,脳腫瘍など重篤な疾患もあるため,本特集では「見逃してならない頭痛」という項目も設けてある。最近増加している片頭痛(見逃してはならない片頭痛を含む)の診断治療,そして治療に難渋する慢性頭痛の治療は大いに参考になると思われる。「新しい頭痛」や「ライフステージと頭痛」という項目もレジデントの先生方には目新しい病態であり,きっと日常診療の役に立つものと思う。この頭痛の各々の項を読んでいただくことで,わかりやすい頭痛から診断や治療が困難な頭痛も,苦手意識なく取り組んでいただけるのではないだろうか。
佐古田三郎
(大阪大学医学部 神経内科 教授)

特集めまいと頭痛 その原因と治療法……企画編集/佐古田三郎

特集にあたって……佐古田三郎
I. めまい
1. めまいと脳血管障害……北川一夫 他
2. めまいと神経疾患……大江洋史
3. めまいと耳鼻咽喉科疾患……北原 糺
4. めまいと精神疾患……堀井 新
5. めまいと頭痛……五島史行
6. めまいと漢方薬……渡辺行雄
II. 頭痛
1. 決して見逃してはいけない頭痛(危険な頭痛)……北川泰久 他
2. 案外多い片頭痛(見逃されている片頭痛)……平田幸一 他
3. 慢性片頭痛,薬物乱用頭痛,慢性連日性頭痛……竹島多賀夫
4. 群発頭痛,三叉神経・自律神経性頭痛,持続性片側頭痛……荒木信夫
5. 新しい頭痛性疾患……鈴木則宏 他
6. ライフステージと頭痛(小児の頭痛,女性の頭痛,高齢者の頭痛)……五十嵐久佳


連載
◆研修現場でEBMを実践しよう

  ・第24回 これまでの復習と評価 ……名郷直樹
◆主要徴候別ER診療の実際
  ・第15回 創処置(後編)……横手 龍・三宅康史
◆ヤバレジ〜だれもが最初はヤバレジだった〜……監修/岡田 定
  ・第3回 「嘔気・嘔吐と制吐剤 〜オエオエ気持ち悪いんです!〜 」……浅野 拓
  ・ヤバレジ脱出チェックシート
◆基本臨床手技
  ・第14回 軽度の創傷処置……寺島裕夫
◆はじめての症候診断〜臨床決断のセンスを磨こう〜
  ・第11回 ステップを踏んで腹痛を診断する!……河村由吏可・前野哲博