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月刊レジデント14年1月号
レジデント12月号 SOLD OUT
15年11月10日発売
AB判144頁
価格:本体¥2,000+税
ISBNコード:978-4-287-81093-4
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特集ICUにおける抗菌薬処方〜こうすれば上手く使える
企画編集/志馬伸朗
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 集中治療室(ICU)では,救急外来あるいは一般病棟において発症した重症感染症や,他疾患のICU管理中に併発した感染症に対する感染症診療が頻繁に行われる.なかでも,適切な抗菌薬の処方は,患者予後に直接影響する重要な治療介入である.
 抗菌薬の適切な使用により患者予後を目に見えて改善できる一方で,ひとたび治療の適応やタイミングを逸すると死亡転帰に容易に結びつくのも事実である.また,ICUでは,高い患者重症度にも起因して,時として過剰すぎる抗菌治療が提供されることで,抗菌薬の副作用や,耐性菌の問題に悩まされる危険性を常に有している.ICUでの抗菌治療に関しては,十分な比較対照試験に乏しいこともあり,現場での抗菌薬処方には依然として悩みがあると思う.
 一方,レジデントを対象とした感染症の成書や雑誌は巷にあふれているが,ICUの感染症に特化した特集はそう多くないのも現実である.今回の特集では,ICU での抗菌薬使用に焦点を置いて,その特殊性をも鑑みて必要とされる知識を整理いただき,現場での問題解決に役立つ実践的な内容を作り上げられればと考えた.
 特集の項目は,臨床現場で問題となる,あるいは疑問が生じやすいトピックばかりを取りあげた.それぞれに,レジデントからの想定質問を設けた.これに対して,現存する関連文献を整理し,現時点で確実な臨床的エビデンスのある診療方法を提示いただいたうえで,現場にどのように活かしていくのかを,レジデントの皆さんに語りかけるスタイルでの原稿記載を執筆者の先生方にはお願いした.
 本書を紐解いたレジデントの皆さんが,ICU患者を含む重症患者における抗菌療法に興味をもっていただき,現場での抗菌薬適正使用につなげてくれることを望んでいる.
志馬伸朗
(広島大学大学院医歯薬保健学研究院 応用生命科学部門 救急医学 教授)
特集ICUにおける抗菌薬処方〜こうすれば上手く使える
1. ICUにおける抗菌薬処方の心構え 〜若手医師への基本的メッセージ/青木洋介
2. ICU感染症の微生物疫学/髙谷悠大 他
3. 医療デバイス関連感染症/安田英人
4. 微生物検査の活用/細川直登 他
5. ICUでのバイオマーカー/柳井真知
6. ICUでの感染症画像診断/濱中訓生
7. 広域抗菌薬/林 淑朗 他
8. 狭域抗菌薬/小林敦子
9. 抗MRSA薬/椎野泰和
10. de-escalation/遠藤文司
11. 薬物動態・薬力学/小阪直史
12. 小児への抗菌薬処方/堀越裕歩
13. 周術期の予防的抗菌薬/畑 啓昭 他
14. 腎不全,血液浄化施行時の抗菌治療/西田 修 他



連載
◆患者さんとの接し方
 ・第88話 認知症患者さんとの接し方(その2)………星野達夫
ピンチの研修医………編集/岡田 定
 ・第15回 薬剤アレルギー………北田彩子
◆みるみるわかる心血管のはなし
 ・第9回 下肢のむくみはなぜ起きる? →深部静脈血栓症,非特異的浮腫など………田宮栄治・村川裕二
◆慶應循環器内科カンファレンス………監修/福田恵一
 ・第49回 肺動脈内膜摘除術後の残存肺高血圧症の治療………川上崇史
◆Toxicovigilance−毒を診る−……監修/水谷太郎
 ・第29回 よく似ているけどちょっと違う part 2………阿部智一