HOME看護セミナー > フットケアの実践〜予防のためのセルフケア支援〜
東京 2020/2/16(日)
フットケアを,講義,実技演習,事例検討から
一度に学ぶことができる,盛りだくさんで密度の濃いセミナー!
 フットケアを必要とするのは,血流障害,神経障害,免疫機能障害などを引き起こす糖尿病や関節リウマチなどの疾患を持つ人や透析を受けている人だけではありません。身体や認知機能の低下を認める人など多岐にわたります。しかし,こちらで全面的に実施するものではなく,当事者にできないといわれるなかからできることを探す,代わりにできる人材を探す,できることを容易にする物品を探す,できることを支援するための制度を探すなど,患者を取り巻くすべてのもののなかに,たくさんのヒントが隠されています。これらを探して活用し,全人的にかかわることで支え続けるケアを提供することが,看護師の役割であると考えます。
 今回のセミナーでは,フットケアの重要性を確認するための講義,実践のための実技演習,そして,患者の課題をあらゆる方向から考える事例検討会を1日かけて実施する予定です。
 参加する方は,1か月間,足の爪を伸ばしてきてください。そして,爪を切れない気持ちを体感し,セミナーに臨んでみましょう。また,爪用ゾンデ,ニッパー型爪切り,爪やすりを使って,参加者同士でフットケアを実施します。する側だけでなく,される側も体験することで,患者の気持ちを理解する一助となります。
 とても盛りだくさんな1日ですが,足にじっくりと向かい合うよい機会になると思います。皆様のご参加を,心よりお待ち申し上げます。

前回のセミナーの様子

西田壽代 先生
聖路加看護大学 看護学部 看護学科 卒業。足のナースクリニック 代表。聖路加国際病院,東京海上ベターライフサービス株式会社,駿河台日本大学病院を経て2010年より「足のナースクリニック」代表として,病院や高齢者施設と提携し,フットケアやWOC分野におけるスタッフ教育や患者ケア,同職種・多職種連携の調整などを実施している。また,講演・執筆活動などを通じ,フットケアの普及啓蒙をライフワークとして活動を行っている。
【講師からのメッセージ】
看護師が行うフットケアで大切なことは,「足の生活習慣病から足を守る」ということです。そのケアの基盤は,母親が子供を育てていく過程で教える日々の生活に必要な事柄にあるといえます。子供のときに親から教わった爪切りや靴選びの方法が知らないうちに習慣化し,その後に糖尿病やPADなどの疾患へ罹患した際,その習慣が重篤な合併症を引き起こす一因となることがあります。爪を切る,足をみる,という最もベーシックな部分からさらに視野を広げて,「足から全身,そして心をみる」という認識を持ち,足とじっくり向き合い,究極の予防的ケアを考える場となればと思っています。

日 時:2020年 2月16日(日)
※お弁当なし(各自でご用意ください)

※会場は変更となる場合がございます。予めご了承ください。
本セミナーではフットケア演習が予定されています。2週間〜1か月間,足の爪を伸ばしてご参加ください。また,演習に使用する物品を各自で事前にご用意いただく必要がございます。詳細はお問い合わせください。
【本セミナーの目標】
予防的にかかわることの大切さを,疾患や障害などを知ることで理解できる
医療現場で行う足のアセスメントと爪ケアの基本手技を実施できる
足から全身,そしてその患者の心の状態を理解し,よりよいケアに結びつけることができる



【プログラム】 10:00 〜 16:30 
座学
・足のハイリスク疾患
・予防的フットケア
・靴選びのコツ,正しい靴の履き方
・生活指導
・保清・保湿・保護 など
グループワーク,発表
〜昼食〜
フットケア演習
・爪のアセスメントと爪溝等の汚垢除去
・爪切り
・爪のやすり掛け
・巻き爪のテーピング など
※演習使用物品
・爪切りニッパー(刃がまっすぐのタイプ)
・爪用ゾンデ(スケーラータイプ)
・爪やすり(15cm前後の金属製あるいは硬質ガラス製)
・レデューサー
・はさみ
片付け,質疑応答


【参加者の声】
1 先生の実技を間近で見ることができてわかりやすかったです。
あとグループワークで具体的な症例検討を行えたのがよかったです。
普段は交流がない職種やさまざまな施設で働く方とフットケアに関する意見交換ができて大変有意義でした。

2 講義のテンポがよく、写真も多かったので症例をイメージしやすかったです。
ケアだけでなく足の保湿や靴の選び方についても学ぶことができました。
演習の際には先生に直接指導してもらったのでとてもためになりました。実践的ですぐ仕事に生かせる内容が多かったです。

3 フットケアの道具の使い方を実際に使いながら学ばせていただきました。
爪用ゾンデの使い方、テーピング方法を学んですぐ実践できて良かったです。
実際のケア方法についてもっともっと知りたいと思いました。研修、また参加したいです。


※上記内容・進行予定は,変更する場合があります.

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14年11月号
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