HOME雑誌月刊糖尿病 > 月刊糖尿病10年8月号
月刊糖尿病 10年5月号
月刊糖尿病8月号 SOLD OUT

2010年7月20日発売
A4変型判/144頁
価格:本体2,500円+税
ISBNコード:978-4-287-82015-5
全ページカラー印刷

特集糖尿病と大血管障害
編集企画/柏木厚典+野出孝一
画像をクリックするとサンプル(PDF)をご覧いただけます
目次 特集 特集 特集
 糖尿病の治療目的は,厳密な血糖コントロールを行いながら腎症や網膜症,神経障害などの三大合併症に加え,心筋梗塞や脳卒中などの心血管イベントの発症を未然に防ぐことである.
 動脈硬化は血管で起こる炎症性疾患ということができ,この血管に起こる炎症反応を未然に防ぐ防波堤の役割を果たすのが“血管内皮細胞”である.正常な血管内皮細胞は,血管の拡張と収縮,血管平滑筋細胞の増殖と抗増殖,凝固と抗凝固作用,炎症と抗炎症作用,酸化と抗酸化作用を有しており,これらのバランスにより血管の張力や血管構造の調節・維持に働いている.血管内皮細胞が障害を受けると,これらのバランスが崩れ,血管の張力や血管構造の破綻をきたして動脈硬化を発症し,さらに進行すれば狭心症,心筋梗塞,脳卒中などを引き起こす.
 大血管障害を予防し,治療することは,糖尿病の診療において重要なポイントである.本特集では,糖代謝異常による大血管障害に関する疫学・メカニズム・診断,またそれに対する治療について,それぞれの分野の第一線の研究者の先生方にご執筆いただいた.本特集が糖尿病患者のQOL改善などの診療の一助となれば幸いである.
柏木厚典
(滋賀医科大学 内分泌・代謝内科 教授,院長)
野出孝一
(佐賀大学 循環器腎臓内科 教授)
[特集]糖尿病と大血管障害
特集にあたって(柏木厚典+野出孝一)
I. 成因,病態
1. 高血糖と血管内皮機能(島袋充生 他)
2. 高血糖と血小板機能(副島弘文 他)
3. インスリン抵抗性と血管障害(西尾善彦)
4. 高血糖,酸化ストレスと血管障害(山田浩之 他)
II. 診断
1. 高血糖とIMT(松久宗英)
2. 高血糖と酸化ストレスマーカー(芳野 原)
3.高血糖と内皮依存性血管拡張反応(河野宏明 他)
4. 高血糖と炎症マーカー(井上晃男 他)
5. 高血糖とPWV,AI(冨山博史 他)
III. 治療:大血管障害予防の血糖管理
1. SU薬(小田原雅人 他)
2. インスリン抵抗性改善薬(植木浩二郎)
3. DPP-4阻害薬(加来浩平 他)
4. ナテグリニド,αGI(河盛隆造)
5. インスリン(田中 逸 他)
6. 血圧管理(片山茂裕)
7. 脂質管理(横手幸太郎)

[連載]糖尿病に合併する感染症 企画:永淵正法
〈第14回〉カンジダ(詫間隆博 他)