HOME雑誌月刊糖尿病 > 月刊糖尿病11年7月号
月刊糖尿病 11年4月号
月刊糖尿病7月号 SOLD OUT

2011年6月20日発売
A4変型判/160頁
価格:本体2,500円+税
ISBNコード:978-4-287-82026-1
全ページカラー印刷

特集糖尿病性腎症とCKD -新たな展開と治療法の選択-

企画編集/羽田勝計+槇野博史
画像をクリックするとサンプル(PDF)をご覧いただけます
目次 特集 特集 特集
 日本における透析導入の原疾患の首位は,1998年に糖尿病性腎症と慢性糸球体腎炎との間で入れ替わって以来,糖尿病性腎症が占めており,増加の一途を辿っている.新規透析導入患者に占める糖尿病性腎症患者の割合が2008年に初めてわずかながら減少したが,2009年には再び増加に転じ,しかも過去最高となっている.今後もこのまま増えつづけるのであろうか.
 そして近年では,慢性腎疾患(CKD)という概念が導入され,尿蛋白や糸球体濾過値の低下が心血管イベントによる死亡を増加させる危険因子であることが認識されつつある.
 このCKDの存在を,今後一般国民に啓蒙すると同時に,実地医家と専門医との間でCKD診療の協力体制を確立することが重要であり,本特集ではまずこの点について詳説いただいている.また治療法については,血糖値・血圧・脂質のコントロールを中心に詳細に解説いただいた.これらの指標を集約的にコントロールすることが,糖尿病性腎症の進行を遅らせる,あるいは改善させるために必要であると考える.
 本特集を通して,読者諸氏が糖尿病性腎症の理解を深め,さらに早期診断や治療に役立つこと,そして糖尿病性腎症による透析導入症例が減少することを深く熱望する.
羽田勝計
(旭川医科大学 内科学講座 病態代謝内科学分野 教授)
槇野博史
(岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 腎・免疫・内分泌代謝内科学 教授)
[特集]糖尿病性腎症とCKD -新たな展開と治療法の選択-
1.CKDの定義とステージ分類を再考する‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥今井圓裕
2.糖尿病性腎症病期分類とCKDステージ分類(問題点と対策)‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥和田隆志
3.糖尿病性腎症対策(日本糖尿病対策推進会議の取り組み)‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥木村健二郎
4.糖尿病性腎症の組織分類(米国腎臓学会分類の妥当性)‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥守屋達美
5.糖尿病性腎症の病態(GFR declinerの意義とその予測)‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥荒木信一
6.心腎連関からみた糖尿病性腎症の治療‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥伊藤 浩
7.糖尿病性腎症の治療1)血糖コントロール(糖尿病治療薬間に優劣はあるのか)‥‥‥‥‥‥‥四方賢一
8.糖尿病性腎症の治療2)RA系阻害薬(DRI,ACEI,ARB,抗アルドステロン薬をどのように用いるのか)片山茂裕
9.糖尿病性腎症の治療3)CCBと利尿薬(どちらを第2選択薬として用いるのか)‥‥‥‥‥‥‥‥長谷部直幸
10.糖尿病性腎症の治療4)血圧コントロール不良例に対する対策(次の一手は)‥‥‥‥‥‥‥小川 晋
11.糖尿病性腎症の治療5)脂質コントロール(その重要性と用いる薬剤の選択)‥‥‥‥‥‥‥宇都宮一典
12.糖尿病性腎症の治療6)食事療法(蛋白制限食は有効か,実際に行うのか)‥‥‥‥‥‥‥古家大祐
13.糖尿病性腎症の治療7)進行例に対する対策(最後の一手は)‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥馬場園哲也
14.糖尿病性腎症の治療8)透析療法の選択(血液透析かCAPDか)‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥杉山 斉
編集後記:糖尿病性腎症からの透析療法導入症例数を減少に転じさせられるのか‥‥‥‥‥‥槇野博史