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月刊糖尿病 13年1月号
月刊糖尿病2013年1月号 SOLD OUT

2012年12月20日発売
A4変型判/128頁
価格:本体2,500円+税
ISBNコード:978-4-287-82044-5
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特集糖尿病網膜症診療-現状の課題と展望-

企画編集/門脇 孝,安藤伸朗
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目次[PDF 特集[PDF 連載[PDF 連載[PDF
 糖尿病診療において網膜症の診断は重要であるが,ときに,内科医の期待する眼底検査が眼科において行われていない,あるいは,網膜症診療と内科治療の間の連携がうまくできていない,などの問題が生じる.本特集では,網膜症をめぐって内科医および眼科医が感じる問題を,それぞれの視点から提起する.
 また,網膜症の1次・2次予防における糖尿病管理のエビデンスについて,最近の知見を紹介する.さらに,今日の日本の医療において大きな問題である糖尿病の診療に眼科学がどのように貢献していくかを,疫学的視点から解説する.また,糖尿病網膜症患者では冠動脈疾患の合併が非常に多いことが知られている.東大病院冠動脈(網膜・糖尿)外来での取り組みを紹介し,糖尿病網膜症患者における冠動脈疾患精査法と治療法を概説する.
 日本および全世界で糖尿病患者が増加しつづけている現在,糖尿病の発症阻止がなぜ必要なのか,また糖尿病予備群をどのように選び,いかに管理すべきかについて,疫学研究成績をもとに考える.また,インクレチン関連薬を始めとした最近の糖尿病治療薬の開発や,新しい糖尿病治療と網膜症の発症予防・進展阻止について紹介する.また,糖尿病から網膜症への発症機序について,最新の情報を網羅しつつ概説する.
 欧米と日本では,糖尿病網膜症の診断と治療法などに違いがあることが指摘されている.現在日本で行われている糖尿病網膜症(黄斑症も含む)の眼科的治療について,光凝固・硝子体手術を中心に,現状と課題を明らかにする.また,網膜症に対する薬物療法の現状と今後の新薬開発などの展望を概説する.
 糖尿病の治療は「食事」「運動」「薬剤」の3つが基本である.しかし,これらの治療を成功させるためには,糖尿病を持つ人の「心理」とそれにもとづく「行動」,さらにはその人を取り巻く「社会」への配慮が欠かせない.そこで,網膜症患者へのアプローチについても考えたい.また,感覚器医学ロードマップの作成を始めとして,日本眼科学会が取り組んでいる網膜症診療について現状と今後の展望を述べる.
門脇 孝
(東京大学大学院 医学系研究科 代謝栄養病態学 (糖尿病・代謝内科) 教授)
安藤伸朗
(済生会新潟第二病院 眼科 診療部長)
特集にあたって/門脇 孝,安藤伸朗

1.糖尿病診療における網膜症:内科医から眼科医に伝えたいこと/門脇 孝 他
2.眼科診療における糖尿病:眼科医から内科医に伝えたいこと/安藤伸朗
3.糖尿病網膜症発症・進展予防と糖尿病全身管理/柴 輝男 他
4.疫学に基づいた糖尿病網膜症の管理/山下英俊 他
5.糖尿病網膜症と冠動脈疾患/藤田英雄
6.生活習慣の指導と網膜症/伊藤千賀子
7.糖尿病治療の進歩と網膜症の進展防止/難波光義 他
8.網膜症の発症メカニズム/緒方奈保子
9.網膜症の診断と治療の国際比較/加藤 聡
10.網膜症治療の現状と課題/平形明人
11.網膜症に対する薬物療法の現状と展望/小椋祐一郎 他
12.糖尿病患者のこころとからだと眼/花房俊昭 他
13.糖尿病網膜症による視覚障害に対する眼科の取り組み/石橋達朗 他

・セルフトレーニング-チェックリスト問題と解答-

連載
・糖尿病に合併する感染症
第36回 化学療法:耐性菌とその対策
詫間隆博 他

・糖尿病の食事療法
第10回 米国における糖尿病の栄養指導
上畑陽子

・テーラーメイド医療
第8回 ゲノム薬理学(薬物代謝・薬物反応性関連遺伝子)
山本武人 他