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WOC Nursing 21年5月号 |
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A4変型判 2021年5月発行
定価2,640円(本体2,400円+税10%) ISBNコード:978-4-287-73090-4
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特集●終末期ケアに求められる褥瘡ケア・ストーマケアの知識とスキル
企画編集/祖父江正代(JA愛知厚生連 江南厚生病院 看護管理室/緩和ケアセンター,がん看護専門看護師/皮膚・排泄ケア認定看護師) |
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がん,非がんともに,終末期の患者は,痛みや呼吸困難,全身倦怠感,不眠,るいそう,浮腫,せん妄,不安など多くの身体的苦痛や精神的苦痛を抱え,社会的苦痛,スピリチュアルペインも認めます。このような苦痛によって,通常なら望ましいとされているケアが,患者にとって必ずしも最善のケアにつながるとは限りません。場合によっては,かえって患者の苦痛を増強させてしまうことさえあります。
褥瘡ケアにおいては,終末期ゆえに起こる皮膚の変化である,浮腫や末梢循環障害,るいそうに伴う病的骨突出などによって,いっそう褥瘡発生のリスクを高めます。また,それに加えて痛みや呼吸困難,全身倦怠感などによって褥瘡予防ケアを行ううえで欠かせない体位変換を困難にさせます。さらに,体位変換によって起こる苦痛を和らげたいという思いから標準的なスキンケアや創傷管理も思うようにできないこともあります。そして,私たち看護師は患者に苦痛を与えてしまうのではないかと恐れながらケアを行ったり,どうしたらいいのだろうかと悩んだり,また何もできない無力感を抱いたりすることもあるでしょう。
一方,ストーマケアでは,終末期によって起こる体型の変化から今まで問題なく実施できていたストーマ管理が困難になったり,局所状況が悪いなかで複雑なストーマ管理を余儀なくされたりすることもあります。また,緩和ケア目的で行われたストーマ造設であるがゆえに,ストーマ脱出やストーマ傍ヘルニアなどのストーマ合併症をきたし,その管理を求められることもあります。
終末期における褥瘡やストーマケアでは,標準的な褥瘡ケア・ストーマケアの知識やスキルだけでなく,患者の苦痛の状況に合わせてそれらを応用するスキルも求められます。
本特集では,臨床でよく遭遇する終末期患者の褥瘡ケア・ストーマケア上の問題と,それを解決する際に求められる知識とスキルについて紹介します。
祖父江正代
JA愛知厚生連 江南厚生病院 看護管理室/緩和ケアセンター,がん看護専門看護師/皮膚・排泄ケア認定看護師
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1. 終末期患者のWell-beingの維持・向上を目指す褥瘡ケア・ストーマケアとは?/祖父江正代
2. 終末期患者の皮膚の特徴/祖父江正代
3. 褥瘡ケア
(1)終末期患者の体圧分散ケア−体位変換とポジショニングのポイント−/髙倉 梢
(2)終末期患者の排泄ケアとスキンケア−IAD予防ケアとおむつ交換方法のポイント−/木村あかり
(3)終末期患者の褥瘡管理−ドレッシング材と外用薬使用方法など創処置のポイント−/杉本はるみ
4. ストーマケア
(1)終末期にみられるストーマ合併症と皮膚障害/高木良重
(2)終末期ストーマ保有者の体型の変化に合わせたストーマ管理−るいそうや腹部膨満のあるストーマ保有者のストーマ装具選択のポイント−/山田陽子
(3)終末期にみられるストーマ合併症の管理−ストーマ脱出時のストーマ装具選択のポイント−/江川安紀子
(4)終末期にみられるストーマ合併症の管理−ストーマ周囲がん自壊のストーマ管理のポイント−/黒木さつき |
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