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透析スタッフ 創刊号
A4変型判
価格:本体1,886円+税
ISBNコード:978-4-287-75001-8
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特集透析患者の合併症〜透析スタッフは何を考えるべきか〜

企画編集/田部井 薫
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 「わが国の慢性透析療法の現況2011年12月31日現在」によれば,2011年12月末現在の透析患者総数は30万4,592人で,前年より6,340人増加しています。新規導入が3万8,893人,死亡が3万831人で,依然として毎年8,000人の透析患者が増加しています。
 生存率をみると,1年生存率は87.7%で,1983年に統計調査を始めた年の1年生存率81.8%と大きな違いはありません。もちろん,この30年間で導入時平均年齢が54歳から67.84歳と高齢化が進んでいること,技術的進歩により重症患者でも透析導入ができるようになったことなどがあり,数字のみで1年生存率が改善していないと結論するわけにはいきません。
 透析療法を支える医療施設は全国で4,205施設,透析ベッドコンソール12万1,835台で,透析患者数は100万人あたり2,383.4人となっています。当然,透析に関わるスタッフの数も増加しており,さらに,透析医療の高度化から,透析看護師の教育に2〜3年を要するとの意見も聞かれます。一方,透析室勤務の看護師において透析医療従事年数が3年以下のスタッフは,病院で52%,診療所で42%といわれています。さらに,従事年数1年未満が12%を占めている現状を考えると,透析室では常に新人教育を行い続けなければならないことになります。
 そこで,本特集は,透析医療に従事している看護師,透析療法指導看護師,臨床工学技士,管理栄養士などのコメディカルを対象として,透析患者の合併症,とくに透析導入時に問題となる合併症について,「透析スタッフは何を考えるべきか」を中心に解説してもらうこととしました。
 透析患者の合併症については,多くの著書が出されていますが,本特集の特徴は,透析導入初期の合併症にスポットを当てていることです。
 透析患者の導入時合併症といっても範囲は広く,とてもすべてを網羅できるわけではありません。そこで,日常臨床で頻繁に遭遇する合併症,予後に強く関与する合併症に絞ることとしました。執筆を依頼した諸先生は,日本の透析医療を牽引している方々で,十分に自説を展開していただくために,原稿ページも存分にとってあります。 続きを見る
特集
1. 透析導入時の合併症対策:導入時の不均衡症候群,尿毒症,心不全/戸井田達典,藤元昭一
2. 透析患者の循環器合併症:心筋梗塞,不整脈/浅川貴介,常喜信彦,長谷弘記
3. 透析患者の骨・関節合併症:透析アミロイドーシス/山本 卓,成田一衛
4. 透析患者の感染症:死亡原因としての感染症とその対策/菊地 勘,秋葉 隆
5. 透析患者の脳血管障害:脳出血,脳梗塞の予防/鶴屋和彦
6. 透析患者の脂質代謝異常:高脂血症の治療の必要性/庄司哲雄,稲葉雅章
7. 透析患者の末梢動脈合併症:フットケアの重要性/北村 謙,藤井秀毅
8. 透析患者の高血圧:高血圧発症機序とDW設定/守矢英和,小林修三
9. 透析患者の低血圧:透析低血圧,起立性低血圧/星野太郎,田部井 薫
10.透析患者の皮膚科的合併症:皮膚掻痒症の原因と対策/床尾万寿雄
11.透析患者の精神・心理的問題:うつ病の発見のために/春木繁一
12.透析医療事故と対策:透析医療で起きる事故,過去の事例を踏まえて/篠田俊雄,増田有香,米山美佐夫
訂正文
『透析スタッフ 創刊号』において,以下の箇所に誤りがありましたのでお詫びして訂正いたします.

・p11 特集にあたって(12)2行目
 誤:対外循環
 正:体外循環
(誤)





(正)

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皆様にご迷惑をおかけしましたことを深くお詫び申し上げます.