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手術ナーシング 2016年第1号(Vol.3 No.1) |
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2016年8月22日発売 A4変型判/96頁 価格:本体2,000円+税 ISBNコード:978-4-287-71003-6
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特集●目指せ! 手術看護のエキスパート!!
企画編集/古島幸江
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近年の医療の発達によって,手術適応の拡大や手術患者への侵襲を低減させる手術療法の実現,さらにはロボットの使用など複雑化してきています。また,2003年に診断群分類別包括支払評価制度(diagnosis procedure combination;DPC)の導入,2012年には手術診療報酬の大幅な増点が行われ,手術件数がますます増えていくことは容易に想像でき,手術室看護師に求められる役割はさらに大きくなると考えられます。
「手術室に看護はない」といわれた時代もあったようですが,2003年には手術看護の専門性が認められ日本看護協会による手術看護認定看護師制度が発足し,その教育機関は2014年には3ヵ所に増えました。また,手術看護の質向上に向けて2014年から日本手術看護学会「手術看護実践指導看護師」認定制度が発足されたことにより,今後さらに手術室で働く看護師が,「私自身のキャリア」を考えるきっかけとなるのではないでしょうか。
『手術室で働く看護師の皆さんは,なにに価値をおき,どのような看護の営みを日々行っていますか?そして,これからどのような手術室看護師を目指しますか?』
この問いは,私が手術室看護師3年目のときに当時働いていた病院の管理者から向けられたものです。このとき,私は「手術を受ける患者さんがもっと安心できるように,誰でも安全な手術を受けることができるように,手術看護を極めたい!そして,いつか認定看護師になって,手術を受ける患者さんのためになにかをしたい!」と答えたことを今でも思い出します。これが,看護職を選んだ私がこれからどう生きていくのかという「私自身のキャリア」を主体的に考えはじめたきっかけでした。「キャリア」とは,その人の人生を通した生き方そのものであり,自分が責任を持ってその方向性を決めていくものであるといわれています。
皆さんは,『これからどのような手術室看護師を目指しますか?』
本特集では,「目指せ!手術看護のエキスパート!!」と題し,チーム構成員である麻酔科医や外科医が捉えている手術看護のエキスパートナース像,エキスパートナースたちが大切にしていること,そして,手術室看護師のキャリアの選択肢の1つでもある手術看護認定看護師になるために必要なことをわかりやすくまとめました。手術室で働いている看護師のみなさんが,「私自身のキャリア」を考える際に参考にしていただければ幸いです。
古島幸江
(東京女子医科大学大学院 看護学研究科 看護職生涯発達学,手術看護認定看護師)
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1.手術室看護師としてのキャリアを考えてみませんか?/小田原直美,古島幸江
2. 手術看護のエキスパートってなんだろう?/池添照代
3. 外科医が考える手術看護のエキスパートとは/奥山 隆,奥山美里,大矢雅敏
4. ついつい頑張りすぎてしまうオペナースへ 良好なコミュニケーションのために考えたい手術室のワークライフバランスとバーンアウト(燃え尽き症候群)/冨永陽介
5. 手術看護のエキスパートが大切にしている10のこと
1)手術を受ける患者の心理的支援について/長田オリエ
2)手術を受ける患者の二次障害予防について/佐藤明日美
3)器械出し看護について/岡本久美子
4)患者にとっての「よいこと」を考える倫理的思考とその行動/山下さおり
5)気管挿管後に酸素飽和度が低下した事例をもとに看護実践を振り返る/牧村将和
6. 座談会「手術看護認定看護師というキャリアを考える」/司会者:古島幸江,参加者:伊藤敬子,小成 聡,佐伯智之,中村あんず,三淵未央
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