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美容皮膚医学BEAUTY 第20号(Vol.3 No.7, 2020) SOLD OUT |
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2020年6月発売
A4変型判/96頁
定価4,400円(本体4,000円+税10%) ISBNコード:978-4-287-91020-7
全ページカラー印刷
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企画編集/加藤聖子
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画像をクリックするとサンプルをご覧いただけます |
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このたび「クマ治療」というテーマでの特集を組ませていただいた.
「目の下のクマ」はその成因,分類,治療法においてじつに奥が深く興味深い分野である.三次元的に彫りが深くもともとが眼窩周囲に影の多い欧米人に比べ,平坦な顔立ちのアジア人にとって目の下に影があるのは目につく,非常に忌み嫌われる状態であり,目の下のクマの治療をしない日はないといってよいほどニーズの高い治療である.また同時にこの複雑で繊細な部位を完璧にスムースな表面に仕上げるためには美容外科医,美容皮膚科医に非常に高い技術が要求されるといえる.
本誌は基本的には皮膚科医を対象としたものであるが,あえて眼窩形成外科医,形成外科医など他分野の医師にも執筆を依頼した.というのはどこまでが皮膚科的治療で改善できるものか,外科的治療で何ができるのかを知識として知っておくことは必須と考えたためである.
また眼窩周囲は非常に複雑な構造から成り立っており,この解剖学的な知識なしには治療は成り立たない.下眼瞼の解剖についてはまだ統一見解のない部分もあるが,必要最低限の解剖学的知識はおさえておく必要があると考える.
「目の下のクマ」の治療法は大きく以下の4種に分類される.
1)皮膚科的治療(生活指導,内服〔漢方薬を含む〕,塗布薬など)
2)レーザー,IPL,HIFU などによる機器を用いた保存的治療
3)ヒアルロン酸などによる注入治療
4)外科的治療
上記いずれを選択するかは医者による診断だけでなく,患者からの要望との兼ね合いで決まる.外科的治療が必須と思われる症例でもこれを拒む例は多く,では1〜3の治療法でどこまで改善できるのか,治療の限界を知って患者に伝えられるようにすることも必要である.
しかしながらレーザー機器の進化,皮膚科と外科の狭間ともいえる注入治療技術の進歩により,従来は手術でなければ治療できなかった例も低侵襲の治療によってかなり改善が期待できるようになった.結果として上記1〜4の治療法による結果は以前よりオーバーラップしてきた印象がある.今後それぞれの分野がさらに発展を遂げると,このオーバーラップはますます大きくなるものと期待される.
目の下のクマについては,分類法もさることながら,解剖に関する解釈も執筆された医師によりさまざまであることがこの特集からおわかりいただけると思う.統一見解がないというのもこの部分の大きな特徴であると同時に,まだまだ発展途上の分野である印象がある.
この号に紹介する治療法は現行での最新であることには間違いないと確信しているが,数年後にはまた違った治療法が提唱されていることも十分考えられる.これを治療法の進化と考え楽しみに待つこの頃である.
加藤聖子
(麻布ビューティクリニック)
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1.皮膚科医の観点からみたクマの治療/堀内祐紀
2.皮膚科医の観点からみたクマの分類と治療〜生活上の注意点などについて〜/曽山聖子
3.フォトフェイシャルを用いたクマの治療/宗雪正美
4.機器を用いたクマの治療/黄 聖琥
5.クマの治療に必要な解剖の知識/鹿嶋友敬
6.ハムラ法+α・経結膜下脱脂術・P-PRP〜私が行うクマの治療〜/前多一彦
7.ヒアルロン酸注入によるクマの治療/井上詠子
8.目の下エリアのベビーコラーゲンブースター治療/入谷英里
9.注入によるクマの治療/加藤聖子
連載
弁護医師®の法律ケミカルピーリング/田邉 昇
第20回 診療中のセクハラ・わいせつ行為と言われないために
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